ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2014.12.02

エベレスト街道

IMG_2868.JPGIMG_3047.JPG当院の前川臨床検査技師が平成26年10月31日から16日間ネパールの「エベレスト街道」にトレッキングにいった旅行記を書いてもらいました。

エベレスト街道トレッキングに行ってきました。

前川 眞知子

1日目

IMG_2854.JPGツァーは福岡空港から出発し、台北、香港、ダッカを経由してネパールの首都カトマンズへ着いたのは午後9時ごろでした。ホテルで明日からの山の準備をしてベッドに入ったのは日付けが変わった明け方でした。

                                  

2日目                                                                                         ↓エベレスト

IMG_2887.JPGIMG_2865(1).JPG早朝、空港へ行きトレッキング基地のルクラへの便を待つも霧が立ち込めていて晴れるまで空港で待つはめになり、飛び立ったのは11時でした。

15人乗りのセスナ機で窓からエベレストが見えました。ルクラの空港は山の斜面にあり滑走路が短く、着陸の時ぶつかるような角度で降りるのでドキドキでした。この日は空港近くのロッジ泊りでした。標高2840m

 

3日目

IMG_2890.JPGIMG_2908.JPG今日からトレッキングの始まりでサーダー以下シェルパ、コックさんなど総勢11名が我々9名の世話をしてくれます。他にゾッキョ(牛)6頭が寝袋や荷物、食料などを運んでくれます。コックさんたちが先回りしてロッジに昼食を準備してくれています。うどん風のスープにコロッケやカボチャの煮物など味付けも和風で美味しい。
川沿いの道を行くので随所に吊り橋があり、人だけでなく牛や馬も渡ります。自動車は入らないので人か牛馬が生活物資を運びます。標高2820m

 


4日目
IMG_2895.JPGIMG_2909.JPG6時に起き7時に食事をして8時に出発、今日はサガルマータ国立公園へ入りシェルパの里、ナムチェまで。
ナムチェは交通の要所でもあり、土曜日は広場で市場が開かれるという。お店もたくさんあり登山用品もここで調達できます。石造りの4階建くらいの建物が多い。我々のサーダーもここでロッジを経営していてお世話になりました。熱いシャワーが使えて気持ちよかったです。彼は三浦雄一郎さんの70才のエベレスト登山に同行したそうです。標高3440m


5日目

IMG_2916.JPGIMG_2937.JPG今日は道中にエベレストが見える場所があり、日本人が建設したホテルのデッキでエベレストを望みながらのお茶の時間は気分がよかったです。標高が3600〜3800mになり少し頭が重く高山病の症状がでたようです。2時に目的地着。標高3880m

 

6日目〜9日目

IMG_2958.JPGIMG_3047.JPG毎日毎日6時に起きて歩いて、道中は様々な国の人とすれ違いナマステ(ネパール語でこんにちは、さようならの意)と挨拶します。地元の人は合掌して挨拶する人もいます。学校に通う子供たちもよく挨拶を返してくれます。この街道を歩いていて江戸時代の日本人の旅もこのようなものではなかったのかなとふと思いました。毎日、早めにロッジに着き、身体を休め、明日に備える日々です。

高所に慣れてきたのか頭痛がなくなりました。でも血中酸素濃度を計ると平地では考えられない低い数値。一生懸命腹式呼吸を続けるとなんとか正常にもどります。

早くロッジに着くので夕食までの暇を持て余します。誰かがトランプを調達してきて連日、「七ならべ」に飽きもせず興ずる日々となりました。シェルパの若い人達も すぐに「7並べ」を覚えて一緒に楽しんでいました。

9日目に標高4,000〜4,700mと登っていくと樹木が無くなり氷河が現れました。氷河は白いものとばかり思っていましたがそうではなく、表面は土に覆われていました。途中に氷河湖が3つあり美しいコバルトブルーの水を湛えていました。最後の湖の湖畔はゴーキョという町で静かな別荘地のような場所でロッジがたくさん有り新しく建設中の建物にはソーラー発電、太陽熱温水器などの設備を取り付けていました。
高度が増すにつれ食欲はなくなり、ロッジの売店のコカコーラを飲んでいました。

 

10日目

IMG_3051.JPGIMG_3089.JPG最高地点のゴーキョピーク5360mへ高低差600mほどの登り、宿舎からは「裏山」くらいにしか見えないのに息が上がって苦しかった。頂上からはエベレスト、ローツェが近く見えます。全員で記念写真を撮り、1時間ほど滞在し、降りた後はロッジでひたすら眠りました。

11日目

目的を果たしたら降りるだけです。高所に長くいることはない。食欲がなくて殆んど食べていないのでよい天気の中、無言で歩きました。
泊まったロッジから谷を隔てて見える山々の険しさは迫力があり、遠くに見える山々の重なり具合が日本の山のようでもありロッジから見た夕景の中で飛び抜けて気に入りました。標高4000m

 

12日目

途中、田部井淳子さん、上村直美さんの資料館があるということでしたが立ち寄らずナムチェへ。今日は熱いシャワーが使えるロッジ。夕食を久しぶりに美味しく頂きました。体調も戻ってきました。

13日目

トレッキング最終日。地元の人達の生活する村の中を歩いて降ります。途中の吊り橋で生活物資を運ぶゾッキョ(牛)の長い長い行列に20分間の足止めにあいました。

ルクラへ戻り、夜はお世話になったサーダー以下スタッフの方々とお別れ会をしました。

 

14日目

カトマンズへ戻り、ホテルで久々の日常の生活に戻り、市内観光をしました。ヒンズー教の寺院や旧王宮、クマリと呼ばれる生き神さまの館など歴史的建造物があり、その中には世界遺産になっている建て物もありました。

ネパールは稲作を終えた時期で段々畑の田んぼが日本の風景に重なりました。山にはヒマラヤ桜が咲いていたり、畑に菜の花が咲いていました。雨季と乾季しかない気候で日本のように春夏秋冬は無いようですが、植物や野菜は日本と同じものが多く、日本人の経営する蕎麦屋ではネパール産の蕎麦を使っているとのことでした。

カトマンズ市内は人、車、バイクが多く道路は大混雑でした。バイクには2人乗りですが子供は何人でもOKだそうです。日本車も走っていました。

観光客の多い寺院の近くの広場では献血のテントがありました。テレビでインスリン治療のコマーシャルを繰り返し放送していましたし赤十字病院の大きな建物もありました。この国はこれからもっと発展していくのだろうとおもいました。

 

16日目

カトマンズ空港からダッカ、香港を経由して福岡に帰りました。


飲み水事情

谷川から引いた水を煮沸したものがポットに入れてあり、それを自分の水筒に入れて持ち歩きました。ティータイムが午後にあり、ポットのお湯と共にコーヒー、紅茶など用意してあり、自由に飲むことができました。

入浴事情(シャワー)

ロッジにシャワー室があるのですが、水しか出ないので寒くてとても使うことはできませんでした。朝と夕の2回洗面器にもらうお湯で顔や手を洗い、身体は持参したウェットティッシュで拭くしかありませんでした。

トイレ事情

どこのロッジも水洗式でした。と言っても水がめが置いてあり、その水をくんで自分で流す方式です。また外にあるトイレは室内に落ち葉が山のように積んであり、用を足したら上からほうきで木の葉を落としておくのです。たい肥にするのではないかと思いました。どちらの方式も臭いなどはありませんでした。