月一回開催される糖尿病教室の6月と12月は通常とは異なる、食事や運動などをテーマに開催しています。今回、平成30年12月16日(日)の糖尿病教室のトピックスはJCHO滋賀病院、認知症看護認定看護師、藤本志織 先生に 「簡単!これで安心!認知症〜楽しく予防と心が軽くなる介護〜」というタイトルで講演をしていただき、スタッフも含めて65名が参加されました。
例年6月、12月の糖尿病教室は何かトピックスをしています。今回は認知症について勉強することにしました。
高齢化による認知症の増加、高齢者の自動車事故、詐欺被害などが社会問題になっています。また糖尿病ではそうでない人に比べ認知症になりやすいとも言われています。これまで長く元気でいた家族が認知症になって、徐々に自分自身の世話が出来なくなり、その介護も精神的、肉体的負担となっています。
今年2月に岡山で医療従事者を対象とした中四国糖尿病セミナーが開催され、「認知症をもつ人への理解」と題した教育講演を藤本志織先生がされ、わかりやすく、心を打つものでした。そこで今回の糖尿病教室で講演をお願いしました。
メールでやりとりして、交通手段、講演のタイトルや内容について決めて行きました。認知症に関して、多くの方が「認知症にはなりたくない。」「認知症を予防する良い方法はあるの?」「介護のストレスを軽くするにはどうしたらいいの?」という気持ちがあり、欲張って「認知症について」「認知症の予防」「認知症の介護」についてお話しをしていただくようにお願いし、今回のような「簡単!これで安心!認知症〜楽しく予防と心が軽くなる介護〜」というタイトルとなりました。
前日、JRを新幹線、在来線と乗り継いで、午後5時過ぎに柳井駅に到着する事になり、駅まで迎えに行き、ホテルにチェックインした後、11月に歓迎会をした岩国市のさくら亭で夕食をとることにしました。刺身が苦手ということで、生魚のないメニューを注文し、藤本さんはビール、私の方は車で来ているので、ノンアルコールビールで我慢。明日の予定や講演について、仕事の事、日頃の生活について話しをしながら、おいしくメインの高森牛のステーキをいただきました。午後8時半過ぎにお開きとなり、ホテルにお送りしました。
12月16日(日)は日曜診療と糖尿病教室があり、通常は午前10時まで診療し、10時から糖尿病教室、11時からまた昼まで診療をしています。今回は糖尿病教室の後の診療はなしにし、スタッフと藤本さんと、弁当を食べながら、情報交換や交流することにしました。午前10時には患者さんが50名と予想よりも多くの方が参加されました。「認知症について」ではMCIという認知症の前段階があり、早く発見して、治療をしていくと元に戻る可能性がある。一旦認知症になると元には戻らず、徐々に進行していくことなどの講演がありました。「認知症の予防」は生活習慣の改善が重要で、頭も体も使うこと、特別なことではなく、日常の少しずつ工夫していくこと、実際の指の運動もやってみました。「認知症の介護」では介護する側の気持ちを押し付けず、患者の出来ることを見つけて、褒めながら、自分のことをわかってくれていることを理解してもらうようにする。最後に介護者が介護に疲れて母親を殺したことに対する「温情裁判」のことをバックグラウンド ミュージックと共に提示され、会場からは涙を流したり、鼻をすする方が多くおられました。1時間の予定が午前11時半まで延び、講演の後には質問があり終わったのは午前12時近くとなりました。
教室の後は、藤本さんとスタッフが一緒に弁当を食べながら、自己紹介、色んな質問をしながら、交流をしました。滋賀県出身で、よくある琵琶湖の質問、美味しいおすすめスイーツ、趣味、日頃の仕事での出来事など、患者さんと接する上で気をつけていることなど色んな質問に答えていただき、認知症に対する熱い気持ちが伝わり、楽しい交流となりました。最後に集合写真を撮り、柳井駅に向かいました。昨日から多くの話しを聴くことが出来、充実した時間を過ごす事が出来ました。