令和3年5月31日(月)の調理実習は「豚肉の南部焼き」を作りました。参加者は2名でした。
10時15分に参加者の方が集まり、調理実習がはじまりました。今回は仕事の都合などで参加者の方が少なかったのですがじっくりとお話することが出来ました。献立説明の前に、矢野栄養士から南部焼きについての話がありました。「南部焼き」とは、ごまを入れたつけだれにつけて焼いた料理やごまをまぶしつけた焼き物のことです。南部地方(岩手県と青森県にまたがる地域)がごまの産地であることから、ごまを使った料理にこの名がつけられているそうです。また、ごまの栄養についての話がありました。ごまの50%が脂質ですが、そのほとんどが不飽和脂肪酸(リノール酸、オレイン酸)で、コレステロール値を下げるとされています。ゴマにはセサミンが含まれており、抗酸化作用があります。これは細胞をサビないようにする作用があると言われています。
もち麦には水溶性食物繊維が多く含まれています。食物繊維は食後の血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを包んで排出する働きがあるという話がありました。もち麦10gに約1.3gの食物繊維が含まれており、白米100gには0.5gの食物繊維が含まれています。食物繊維は1日に約20g摂取することが望ましいとされています。なので1食で摂りたい食物繊維量は6〜7gということになります。その後、今日の献立の説明があり、それぞれ担当をきめて、10時30分から調理に取り掛かりました。
“豚肉の南部焼き”は、豚肉を卵やしょうゆなどを入れた漬け汁にさっとくぐらせ、豚肉にごまをまぶしてオーブンで焼きます。
“ほうれん草のソテー”は、ほうれん草はゆでて4cmの長さに切ります。エリンギも同じ長さの短冊に切ります。フライパンにバターを入れて炒めて、塩こしょうで味を調えて、ミニトマトと一緒に盛り付けます。今回はミニトマトを湯むきしました。
“大根の煮物”は、大根はいちょう切り、人参は型で抜き、しょうがはせん切りにします。イカは食べやすい大きさに切ります。鍋に水と調味料を入れて、大根と人参が柔らかくなるまで煮ます。イカとしょうがを入れてさらに煮て、器に盛ります。
“大根の柚子みそ和え”は、大根は皮をむいて短冊切りにし、塩をしておきます。鍋にみそ、みりん、水を少し入れて火にかけます。今回はレンジで30秒ほど熱を加えました。少しとろっとしたら火からおろし、粗熱が取れたら柚子の皮のすりおろしを加えて混ぜます。水気をきった大根に柚子味噌をかけて盛り付けます。
“中華風クリームスープ”は、白菜はざく切り、しめじは小房に分け、ハムは角切りにします。鍋に水を入れ煮立ったら、具材と中華だしを入れて煮ます。火が通ったら、牛乳を加えて塩で味を調えます。最後に水溶き片栗粉を入れてとろみをつけます。
“伊予柑ゼリー”は、伊予柑の缶詰を実と汁で分けて、実はミキサーにかけます。溶かしたゼラチンにミキサーをかけた伊予柑を混ぜながら入れ、容器に注ぎ、冷やし固めます。今回は紫陽花のお花を飾りました。
11時50分にできあがり食べ始めました。
今回は参加者の方がお花を持ってきてくださいました。紫陽花やスターチスなどが食卓を彩りました。紫陽花はお花の部分から数えて3番目の葉の上を切るとまた美しいお花が咲くのだそうです。みなさんの手際がよかったので、ご飯は型で抜いて黒ゴマを上にまぶし、紅葉を添えました。
今回のもち麦ご飯が美味しいというお話からお米の話題になり、ササニシキという品種のお米がお寿司に最適なのだそうです。調べてみると宮城県で開発され、東北地方の温暖な平野部を中心に生産されているとのことでした。有名寿司店では愛用している所も多くあるようです。ここのクリニックの今月の献立でもある”鮭の混ぜ寿司”で使えないかというお話になり、味の違いを感じてみたいなと思いました。今回の調理実習でも新しい発見があり、楽しい時間を過ごすことができました。食後のコーヒーをいただき、後片付けをし、また7月にお会いすることをお約束し、13時に解散しました。
献立 6.47単位(518kcal)
ご飯 精白米、もち麦、黒ごま
豚肉の南部焼き 豚ヒレ肉、鶏卵、しょうゆ、みりん、小麦粉、いりごま
ほうれん草のソテー ほうれん草、エリンギ、バター、ミニトマト
大根の煮物 大根、人参、いか、しょうが、しょうゆ、酒、みりん、砂糖
大根の柚子みそ和え 大根、みそ、みりん、酢、柚子
中華風クリームスープ 白菜、しめじ、ハム、牛乳、中華だし、片栗粉、パセリ
伊予柑ゼリー 伊予柑(缶)、ゼラチン、紫陽花の花