
令和7年5月12日(月)の調理実習は、初回シリーズの1回目で、「豚肉の照り焼き」を作りました。参加者は5名でした。
10時過ぎに参加者の方が集まり、調理実習が始まりました。
初めに木村栄養士から、糖尿病の食事療法について話がありました。糖尿病食事療法のための食品交換表では、1単位=80kcalとしてカロリーの計算を行います。ご飯お茶碗軽く半杯(50g)、6枚切り食パン半分(30g)など、見た目に覚えやすい量が大体80kcalになっているということでした。また、筋力を落とさないようにするためにはたんぱく質を摂ることが大切なのですが、摂りすぎてしまうと腎臓に負担がかかってしまうそうです。昼食に魚を食べたら、夕食はお肉にするなど、バランス良く食べることが重要です。ご飯1単位分より、パン1単位分の方がたんぱく質が倍量含まれており、魚や肉は脂が少ないほどたんぱく質が多く含まれています。献立を立てる際の参考にしてみて下さい。
その後献立説明があり、果物に用意していたりんごを持っていただき、重さを予想してもらいました。今日のりんごは、1個280gでした。見た目が小ぶりだったためか、みなさんの予想は80〜200gと低めでした。「りんご1個の重さなんて考えたことなかった」と、少し戸惑いながらも楽しく回答されているようでした。
その後、それぞれ担当を決めて10時45分から調理が始まりました。
“豚肉の照り焼き”は、豚肉に下味をつけ、フライパンできつね色になるまで焼きます。付け合せはレタス、ブロッコリー、ミニトマトです。
“炊き合わせ”は、焼き豆腐を3cmの角切り、じゃがいもを一口大、にんじんを乱切りにします。しいたけは軸をとって十文字の飾り切りにします。さやえんどうは筋を取って塩ゆでしておきます。鍋にだし汁を入れ、初めににんじんを少し煮てから、さやえんどう以外の材料を加えました。具材が柔らかくなったら最後に醤油を加えて調味します。
“酢の物”は、きゅうりを薄切りにし、塩もみして水気を切ります。わかめは水で戻しておきます。みょうがとしょうがは千切りにします。それらを酢、砂糖と和えたら完成です。
“すまし汁”は、しめじとえのき、小口切りにした小ねぎをだし汁で煮立てます。具材に火が通ったら、水で戻した花麩を加えて温め、器に盛り付けた後、細切りにしたねぎをのせました。
“果物”はりんごで、ところどころ皮を残し、1人1/4個を3等分にして青紅葉と共に盛り付けました。
12時過ぎに出来上がり食べ始めました。
今回作った炊き合わせは、砂糖を使っていないこと、だし汁の量が一人分20gと少な目になっていることがポイントです。薄味でも美味しくするための工夫として、必要以上に水を加えず、少量の美味しい出汁で炊くようにしているそうです。じゃがいもの固さをよく確かめながら炊いたので、煮崩れることなく、味もしっかりしみたおいしい炊き合わせになりました。
また今回は、実際に各自のご飯を135g計量してもらいました。みなさん最後の1gを合わせるのに苦戦しておられ、何度も計量し直されていました。「最初は全然食品の重量が分からなかった方も、毎日ご飯の計量をしていたら勘でピッタリ入れられるようになった」と、木村栄養士が話されていました。毎日継続していると、見ただけでだいたいの量が分かるようになり、血糖値の調節に役立ちますので、ぜひご飯を計量してみて下さい。
後片付けをし集合写真を撮って、次回7月にまたお会いすることを約束して、13時過ぎに解散しました。