平成26年3月より月2回「まかない」を始め、NHKの「サラメシ」を真似て「クリメシ」と名付けました。令和7年7月31日(木)は「野菜たっぷりスープカレー&豆腐団子の抹茶汁粉」で12名が参加しました。3分間スピーチは大久保院長。
今回のまかないは、”野菜たっぷりスープカレー&冷たい豆腐団子の抹茶汁粉”にしました。
“サフランライス”は、まずボウルにサフランをひとつまみ入れ、湯を加えて黄色くしておきます。炊飯器に研いだ米、白ワイン、ローリエ、バター、サフランを湯ごと加えて炊きます。
“カレー”は、鶏肉は一口大に切り、ズッキニーは1cm幅の輪切りにします。なすは縦半分にして皮目に格子状に切り込みを入れ、さらに縦半分に切ります。玉ねぎはみじん切り、にんじんは乱切りにします。キャベツはザク切り、ゆで卵は縦にスライスします。鍋に油を熱して玉ねぎを炒め、鶏肉を加えて火を通したら、こしょう、白ワインを入れてさらに炒めます。にんじん、ズッキニーも加えて炒め、トマトピューレーと同量の水を加えます。ローリエを加え、中火で煮込んでいきます。アクは取り除きます。20分近く煮込んだら、一旦火を止めてカレールウを加えます。更に弱火で煮込み、とろみがついてきたらコンソメをで味を調えます。フライパンに油大さじ1を熱し、なす、キャベツを炒めます。器にカレーを盛り、別皿にサフランライスとなす、キャベツ、ゆで卵を盛り付けます。
“二色パプリカとマッシュルームマリネ”は、マッシュルームは4つ割り、パプリカは赤、黄それぞれ1cm幅の細切りにします。マッシュルーム、パプリカは耐熱ボウルに入れ、調味料をを加えて混ぜたら、ラップをかけて2分加熱します。そのままおいて冷まし、マリネ液が馴染んだらパセリを加えて仕上げます。
”抹茶汁粉”は、まず豆腐の水気を切っておきます。ボウルに白玉粉と豆腐を入れ、豆腐を細かく潰しながら手でよく混ぜ合わせて、耳たぶくらいの硬さになったら1人2個ずつになるよう団子を作ります。この時、軟らかすぎるようなら白玉粉を、硬ければ水を足して調節します。鍋に湯を沸かし、団子を湯がきます。小鍋に抹茶、パルスイート、片栗粉を入れて混ぜ、分量の水を少しずつ加えます。ダマが残らないように溶きのばして中火にかけ、鍋底からゆっくりと混ぜてとろみを付け、抹茶汁粉を作ります。粗熱を取って冷蔵庫で冷ましておきます。スイカは型抜きスプーンで、1人2個ずつになるようくり抜いておきます。食べる直前に器に注ぎ、スイカとお豆腐団子を入れたら完成です。
”きゅうりの福神漬け風”は、きゅうりは縦半分に切って5mm厚さの斜め切りにします。鍋に煮汁の材料を入れて火にかけ、沸騰したらきゅうりを加えて全体をよく混ぜ、鍋の中が少しフツフツしてきたら火を止めます。きゅうりが冷めたら取り出し、煮汁だけを再び火にかけます。煮汁が2/3くらいになったらきゅうりを戻し、少しフツフツしたら火を止めます。再び冷めたら、保存容器にきゅうりと少しの煮汁を入れ、冷蔵庫に保存します。
まかないアンケート(計12名)
1.カレーと食べる漬物は何が好きですか?
福神漬け:10名、らっきょう:11名、ピクルス:1名
2.腹何分 腹8分:1名、満腹:11名
3.今日のまかない、星いくつ 全員星3つ
4.感想:サフランライスは、
カレーは、少しトマトが強めでしたが、美味しかったです。
辛さの加減が丁度良かったです。彩りも良いですね。
トマトピューレが入っているといつものカレーと違って、夏のカレーという感じでおいしかったです。
夏はトマトの酸味が効いているくらいの方がサッパリ感もあって良かったです。
トマトをベースにしたカレーはおいしかったです。家ではカレーがベースなので、今度トマトベースでカレーを作ってみたいです。
野菜がたくさんあって、味もあっさりしていて美味しかったです。
具だくさんで食べごたえがありました。後を引くおいしさでした。
トマトピューレを使っているので、カレーというよりハヤシライスに近い気がしました。
具がもう少し小さい方が食べやすいかなと思いました。
二色パプリカとマッシュルームマリネは、さっぱりとした味でカレーの副菜に良いですね。
食べやすく、おいしかったです。
抹茶汁粉は、甘さも良く、スイカの赤が効いて、彩りがきれいでした。
白玉団子、もちもちで美味しかったです。スイカと抹茶の相性も良いですね。
豆腐の白玉団子、豆腐感が全くなくてとても美味しかったです!ヘルシーなのがいいです。
きゅうりの福神漬け風は、簡単に出来そうなので常備菜として作り置きしておきたいです。
見た目がとっても美しいお料理でした。なすが飾り切りしてあって、手が込んでいました。食べても満足!!
3分間スピーチ(要旨)「発酵」大久保 院長
以前、まかないの3分間スピーチで、濱栄養士がフラワーランドで「味噌づくり体験」に参加したことの発表があり、「発酵」というのはどんなものだろうか調べてみました。
(1)「発酵」は、
微生物が食品中の有機物を分解し、別の物質に変化させる現象です。この変化によって、食品の風味や栄養価が向上したり、保存性が高まったりするなどの有益な効果が生まれる。
例えば、乳酸菌が牛乳を分解してヨーグルトを作ったり、麹菌が米を分解して日本酒を作ったりする。
食品に微生物が増えて、人間に有用なら「発酵」、人に有害なら「腐敗」と紙一重の差。
(2)発酵の酵素反応、
• ペプチダーゼ;タンパク質→アミノ酸
• アミラーゼ;デンプン→ブドウ糖
• リパーゼ;中性脂肪→脂肪酸
• エタノール発酵;ブドウ糖→エタノール
• 乳酸発酵;ブドウ糖→乳酸
• 脂肪酸の発酵;脂肪酸→短鎖脂肪酸(酢酸・酪酸・プロピオン酸)
(3)発酵に関わる微生物
• 麹菌
• 酵素を大量につくるというのが一番のポイント。味噌、醤油、酒、焼酎など用途によって、働きもつくりだす味わいも異なる種麹があります。発酵食品の複雑なうま味や健康効果を作り出すための微生物の力を発揮する発酵菌の代表的存在。
• 酵母
• 際立つ香りが特長。大きく分けるとアルコール酵母と耐塩性酵母の2種類あり、パンにはアルコール酵母を、味噌や醤油をつくる時には耐塩性酵母を使います。
• 乳酸菌
• やや渋味があるようなすっぱさが特長。人間と同じ5大栄養素を必要とするので、人間が生活するところには必ずいる菌です。
• 納豆菌
• 納豆づくりに欠かせない菌。納豆菌は増殖速度が速いので、麹菌を扱っている酒蔵などに入る前には納豆を食べないなど、マナーとして気を付けるようにしましょう。
• 酢酸菌
• 酢をつくるのに不可欠な菌です。酢酸特有のツンと鼻にくる酸味が特長。ナタデココも酢酸菌の仲間がつくる発酵食品です。
(4)麹(こうじ)とは、
「コウジカビ」と呼ばれるカビを、米・麦・大豆などの穀物のなかで繁殖させることでできる、食品発酵の材料である。糀とも書く。
コウジカビは、増殖するために、デンプンやタンパク質などを分解する様々な酵素を菌糸の先端から産生・放出し、培地である蒸米や蒸麦に含まれるデンプンやタンパク質をグルコースやアミノ酸に分解し、それらを栄養源として増殖する。コウジカビが産生する各種分解酵素の作用は、日本酒・味噌・食酢・漬物・醤油・焼酎・泡盛などの発酵食品を製造する時に利用されている。
(4)味噌
• 発酵に関わる微生物;麹菌、酵母菌、乳酸菌
• 発酵と熟成;味噌の発酵は、仕込みから数ヶ月から数年かけて行われる。発酵が進むにつれ、味噌の味や風味は変化して、熟成が進む。
(5)日本酒
糖化;穀物中のでんぷんを糖に分解。日本酒造りでは麹菌の酵素がこれを担う。
アルコール発酵;酵母が糖をアルコールと炭酸ガス(二酸化炭素)に変換する。
(6)納豆
• 納豆菌がつくりだす
• たくさんの消化酵素や代謝に必要なビタミンB1やB2、
• 骨を丈夫にするビタミンK2、
• 血栓を溶かして血液をサラサラにする納豆ならではの酵素「ナットウキナーゼ」
• 納豆菌が繁殖すると、大豆のたんぱく質や炭水化物が分解されて、納豆特有の香りや味、ネバネバが生まれます。この粘性物質はポリグルタミン酸で、旨み成分の一種であるグルタミン酸が結合したもの。これは昆布の旨み成分と同じもので、納豆のおいしさの秘密といえます。糸を引けば引くほど旨み成分が増す。
(7)ヨーグルト
• 乳酸菌;牛乳などの乳に含まれる乳糖を分解して乳酸を生成します。この乳酸が、乳に含まれるカゼインというタンパク質を凝固させ、ヨーグルトを固める。
• ヨーグルトは、大きく分けて2通りの工程があるす。
• 後発酵;パッケージに充てんさせてから発酵していくプレーンヨーグルトなど
• 前発酵;発酵させてからパッケージに充てんしていくドリンクヨーグルトやソフトヨーグルトなど
(8)お茶
• 世界中で飲まれているお茶。緑茶・ウーロン茶・紅茶など様々な種類があるが、これら全てが同じツバキ科の茶の樹(学名:Camellia sinensis (L.) O. Kuntze)から作られている。
• 同じ茶の樹から香味の異なるお茶ができるは「発酵」という作り方の違いにあります。
• お茶の発酵は微生物を介するのではなく、お茶の中にある酵素によるもの。
• お茶の葉にはポリフェノールオキシダーゼと呼ばれる酸化酵素があり、カテキンをはじめとするポリフェノールを酸化させる働きがあります。
• 通常、酸化酵素とポリフェノールは別々に存在しているが、茶葉を揉んだり萎れさせることで両者が混ざり合うと酸化酵素の働きが促進され、茶葉の色・香味が徐々に変化していく。これをお茶の発酵といい、多種多様なお茶を作る上でとても重要な工程です。