ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2022.11.25

第593回調理実習「山口県郷土料理」

令和4年11月25日(金)の調理実習は「山口県郷土料理」を作りました。参加者は5名でした。

10時に参加者の方が集まり、調理実習が始まりました。
はじめに木村栄養士から「山口県出身の方はいますか?」という問いかけがありました。ほとんどの方が山口県出身でした。今回の献立が山口県の郷土料理なので、郷土料理について少しお話がありました。山口県の郷土料理には、今回作る”押しずし”、”けんちょう”、”いとこ煮”、”ちしゃなます”の他に茶がゆやのっぺい汁などがあります。岩国寿司のことを押しずしと呼ぶことがあるみたいです。またちしゃなますは、今回は煮干しを使っていますが代わりにメバルを使うこともあります。郷土料理は、日持ちさせるために砂糖や醤油が多く使われているのが特徴です。今回は、調理実習用に少し工夫をして薄味にしてあります。
次に、11月14日の世界糖尿病デーについての話がありました。今年はこの日を含む11月13日〜11月19日を糖尿病週間とされています。14日は、錦帯橋やスカイツリー、東京タワーなど全国のいろいろな場所が青色にライトアップされており、この辺りでは周東病院もブルーにライトアップされているとのことでした。
年々、糖尿病人口は増加傾向でこの先も増え続けると言われています。最近では”糖質制限”や”糖質オフ”という言葉をよく耳にすると思います。これらはあまりよくないという話がありました。ご飯には植物性たんぱく質が含まれているので摂り過ぎはよくないですが、ある程度の糖質は必要です。また、腎臓を守るためには塩分を控えることが大切だという話がありました。薄味にすると食材の持ち味がわかり良いそうです。薄味に慣れるのには2週間ほどかかるということです。薄味に慣れると「このお豆腐が美味しい」と食材の持ち味が分かります。そして認知症が防げて健康になれるとのことでした。皆さんもぜひやってみられてはいかがでしょうか?
その後、献立説明があり、それぞれ担当を決めて10時35分から調理が始まりました。

”押しずし”は、錦糸卵を作ります。薄焼き卵を焼いて、冷めたら千切りにします。エビは下茹でして半分に切ります。酢蓮根を作ります。水煮のスライス蓮根を柔らかくなるまで茹で、甘酢につけます。しいたけの甘辛煮を作ります。しいたけを細かく切って、調味料と一緒に煮て冷まします。大葉は千切りにして穴子は1人2つ取れるように細切りにします。絹さやは茹でて5ミリ幅に切ります。
ボウルにご飯と酢、塩、ラカントを入れて切るように混ぜあわせて、うちわで扇いで冷まします。押しずしの型にレタス、ご飯、他の具材の順に重ねていき、これを2回繰り返します。
”けんちょう”は、豆腐をレンジにかけて水切りします。大根と人参は皮をむいていちょう切りにします。鍋に油を熱して、豆腐を崩しながら入れ、豆腐の水気が少し飛ぶ程度に炒め大根と人参を加えて炒めます。調味料を加えて、大根に味が染みるまで煮ます。

”いとこ煮”は、小豆の水煮にラカントを加えてかぶるくらいの水で柔らかくなるまで煮ます。戻した干し椎茸は、1人2つ取れるようにいちょう切りにします。
白玉粉は水を加えてこね、半量に食紅で色を付け、紅白の団子にして茹でます。だし汁に椎茸の戻し汁を加え、椎茸を入れて煮立て、薄口醤油と塩で調味し、小豆と蒲鉾を加えて一煮立ちさせました。器に紅白の団子を入れて、汁を注ぎ出来上がりです。
”ちしゃなます”はちしゃを洗って手でちぎり、水気を切ります。煮干しは頭と内臓を取って乾煎りし、粉末になるまでよくすり鉢で擦ります。そこにラカント、酢、味噌を加えて擦り混ぜます。しっかり揉み込みました。
”寒天よせ”は、柿の皮をむきミキサーにかけます。今回は柿の種類を変えて、種無しの柿にしてみました。調理しやすく、水を入れなくてもミキサーが回りました。鍋に水と粉寒天、パルスイートを入れよく混ぜ、沸騰したら2分間煮溶かします。少し冷めたらミキサーにかけた柿を加えてよく混ぜ、容器に入れ冷蔵庫で冷やします。

12時過ぎに出来上がり食べ始めました。
今回の郷土料理を食べて「島ではけんちょうには里芋が入る。」「家ではかぼちゃと小豆でいとこ煮を作る。蒲鉾が入るんじゃね。」と同じ郷土料理でも地域によって違いがありました。「懐かしい味がする。」ととても好評でした。
参加者の方で鶏を20羽以上飼っていらっしゃる方がおられました。とても驚きました。やはり沢山いるので鶏同士が喧嘩をするのだそうです。最近卵を産むようになったと言われていて、今回の献立にあるいつもは捨ててしまう煮干しの内臓を喜んで食べるとのことでした。
参加者の方が京都のお土産に八つ橋をくださいました。みなさん喜んでおられました。八つ橋の由来は何かというお話が出たので調べてみると、伊勢物語にも登場する、三河国・八橋の板橋に形が似ていることが由来している説や、「六段の調べ」などで知られた作曲家「八橋流」の開祖・八橋検校の名にちなむ説などがありました。

食後に、木村栄養士が抹茶をたて、一緒に「ひがしや」の和菓子をいただきました。今回の和菓子は「山里」という和菓子で、見た目は干し柿そのもののようでした。食べると求肥がしっとり柔らかく、こしあんもなめらかで優しい甘さのとても美味しいお菓子でした。食事を頂いた後で食べるのでお腹はいっぱいなのですが、美味しいので、まさに別腹でした。
後片付けをし集合写真を撮って、次回2月にまたお会いすることを約束して、13時過ぎに解散しました。

献立6,68単位(534kcal)
押しずし 米、蓮根、サニーレタス、干し椎茸、しそ、たらでんぶ、焼き穴子、えび、絹さや、卵、濃口醤油、ラカント、酢、塩
けんちょう 木綿豆腐、大根、人参、油、いりこだし、酒、ラカント
いとこ煮 ゆで小豆、ラカント、蒸し蒲鉾、干し椎茸、白玉粉、食紅、塩、薄口醤油
ちしゃなます サニーレタス、煮干し、麦味噌、ラカント、酢
寒天よせ 柿、パルスイート、粉寒天