令和6年1月29日(月)の調理実習は「バランス弁当」を作りました。参加者は3名でした。
10時過ぎに参加者の方が集まり、調理実習が始まりました。
献立説明の前に、木村栄養士から先日オンラインで参加した”病態栄養学会”についてありました。その中から”ユマニチュード”についての話がありました。”ユマニチュード”とは、「人間らしさを取り戻す」ことを意味するフランス語で、フランス発祥の認知症のケア技法のことです。”ユマニチュードの4つの柱”として「見る」「話す」「触れる」「立つ」というものがあります。例えば、話すときの声のトーンは、優しく歌うように、穏やかに語り掛けることが大切だという話がありました。
その後、献立説明がありそれぞれ担当を決めて10時30分から調理が始まりました。
”きのこおこわ”は、もち米と精白米をまぜてとぎ、ざるに上げておきます。きのこは石づきを除き、しめじはほぐし、えのきだけは3等分に切り、根元をほぐします。生しいたけは薄切りにします。ボウルにきのこと調味料を混ぜて軽くもみ、5分ほど漬けてザルに上げ、きのこと漬け汁に分けます。漬け汁に水を足して60mlにします。炊飯器にお米と調味液を入れ、きのこをのせて炊きます。
”鶏の照り焼き山椒風味”は、鶏肉は人数分に切り分けて調味料に漬けておきます。ししとうは切れ目を入れます。200℃のオーブンで15分焼き、粉山椒をふりかけて盛り付けます。
”芙蓉蟹”は、きくらげは水につけてもどし、石づきを除いてせん切り、ねぎは小口切りにします。かに缶は汁気を切ってほぐします。ボウルに卵を溶きほぐし、具材と調味料を加えて混ぜます。フライパンにサラダ油を十分に熱し、卵を入れかき混ぜながらふんわりと焼きます。
”野菜のレモン酢漬け”は、きゅうりは縦半分に切ってから3~4mm厚さのななめ切りにして塩もみしておきます。大根は短冊切り、みょうがは斜め薄切りにします。大根とみょうがを熱湯にサッと湯通しをして、熱いうちに調味料が入ったジッパー付きポリ袋に入れてよく混ぜ、流水で冷まします。水気を絞ったきゅうりと混ぜ合わせて盛り付けます。
”リボンにんじんのレンジ蒸し”は、にんじんはピーラーで5~6の㎝長さの薄切りにして半分に切ります。耐熱容器ににんじんと調味料を入れよく混ぜ、ラップをかけ電子レンジで5分加熱します。
”青菜ののり巻き”は、小松菜はたっぷりの湯でゆで、冷水にとり水気をしぼります。しょうゆをかけて軽くしぼり、海苔で巻き、一人分3切れに切ります。
”高野豆腐の含め煮”は、高野豆腐は水で戻し軽く絞って水気を切り、食べやすい大きさに切ります。鍋に調味料を入れ、ひと煮立ちして砂糖が溶けたら火を止め、高野豆腐を重ならないように入れて落としぶたをし、15分煮汁が程よくなくなるまで炊きます。
”すまし汁”は、エリンギはうす切り、三つ葉はゆでて1人分ずつ結びます。大根は短冊切り、人参は5㎜厚さに切り梅の型で抜いてゆでておきます。だし汁に大根とエリンギを入れ、火が通ったら薄口しょうゆで味を整えます。器に注ぎ、人参と三つ葉を飾ります。
”スイートパンプキン”は、かぼちゃはわたと種を取り、適当な大きさに切ります。耐熱容器にかぼちゃを入れ、ラップをかけ電子レンジで柔らかくなるまで加熱します。皮を取りかぼちゃをつぶし、熱いうちにバターとパルスイートを加えてよく混ぜます。分量をラップに包み茶巾でしぼります。
みなさんできのこおこわとおかずをそれぞれお弁当箱に詰めました。
12時にできあがり食べ始めました。
はじめにすまし汁を一口飲んで、みなさんから「お出汁がすごくおいしい!」と言っていただきました。今までは秋という事もあり、松茸エッセンスを加えていましたが、季節が変わったので松茸エッセンスを入れない代わりにだし汁をしっかり取りました。そうすると少ない調味料でおいしくなるので、減塩になる事を改めて感じました。
レモン漬けを担当されていた参加者の方が「これは前日に作って置いておいてもいいね」と話されていました。その方が味が染みておいしそうだと思いました。その方は、毎日ご両親にお弁当を作っているらしく「今回の献立も家で作る」とおっしゃっていました。
このお弁当は”肉、魚、卵、大豆製品”が全て使われています。みなさん「全部おいしい!お腹いっぱい!」と話されていました。木村栄養士から「いろいろな種類を食べると満足感がある」と言われて、みなさん納得されていました。
今回は参加者が少なかったので、マンツーマンで調理をしました。みなさんとても手際よく調理してくださったので、時間に余裕をもって作ることができました。参加者の方が「ぼーっとする時間がなかった」と笑って話されていました。栄養士もいろいろな話をしながら調理ができて楽しかったです。
食後に、木村栄養士が抹茶をたて、一緒に「ひがしや」の和菓子をいただきました。今回の和菓子は「節分」という和菓子で、2種類の鬼をクリニックのために特別に作ってくださいました。赤い鬼は角が2本あり、緑の鬼は角が1本だったりととても細かく作られていました。鬼ですが、顔がとても可愛かったです。みなさんどっちを食べようか、どこから食べようか悩んでおられました。中にはこしあんが入っており、ほっとする甘さと抹茶がよく合い、とてもおいしかったです。先週なら花びら餅でしたが、いろいろ考えてくださって今週末が節分なので、このお菓子を用意してくださいました。
後片付けをし集合写真を撮って、次回3月にまたお会いすることを約束して、13時に解散しました。
献立 543kcal (6.79単位)
きのこおこわ 精白米、もち米、しめじ、えのき、しいたけ、薄口醤油、酒、みりん
鶏の照り焼き山椒風味 鶏もも肉、しょうゆ、酒、みりん、ししとうがらし、粉山椒
芙蓉蟹 鶏卵、かに水煮缶、きくらげ、ねぎ、鶏がらスープの素、こしょう
野菜のレモン漬け きゅうり、大根、みょうが、レモン果汁、砂糖、塩、こしょう
リボンにんじんのレンジ蒸し にんじん、いりごま、ごま油、塩、ラー油
青菜ののり巻き 小松菜、しょうゆ、焼きのり
高野豆腐の含め煮 凍り豆腐、うどんつゆ、砂糖、薄口醤油
すまし汁 大根、人参、エリンギ、三つ葉、だし汁、薄口醤油
スイートパンプキン かぼちゃ、バター、パルスイート