平成24年11月16日に調理実習を行い、「懐石料理」を作りました。5名の参加がありました。
まず、懐石料理について話がありました。「懐石料理は、日本古来の一汁三菜を基本とした料理です。和食が良いと言われていますが、意外に和食を分かっていない方が多いです。」「懐石料理では、最初にごく少量のごはん、味噌汁、お向うが出てきます。先にご飯と味噌汁をいただいて、お向うは亭主に酒をすすめられてから手をつけます。最後に湯樋や香の物で茶碗や汁椀をきれいに洗い流します」など作法についての話も聞き、献立の説明のあと、担当に分かれて作り始めました。
お向うに用いる鯛は、細造りという切り方をした。煮物椀ははんぺんを使って作りました。この煮物椀のポイントは卵白を少しずつ入れることです。今回も百合根はまだ販売されていなかったため、栗を代用して作りました。源平なますは前回は生の柿で作りましたが、ある患者様が干し柿を下さったので使わせていただきました。焼き物の茄子は丁寧に素揚げしておられ、練りみそを塗ってグリルで焼き、再び卵黄を塗ってからグリルで焼きと意外に手間隙がかかります。もくもくとされておられました。
盛り付けが終わったら、グッドタイミングで診療も終わったようで、院長と同時に試食することができました。「煮物椀はゆずをお汁につけてから食べるとゆずの風味を感じることができますよ」「私の海老真薯には栗がいっぱい入っておいしいわ。」「干し柿が本当に良くできていて、やはり、酢の物に合いますね。やさしい甘味があります。」ホノルルマラソンまであと1か月を切ったのでハワイに行ったことのある方の話や、お膳を持っている方もいらっしゃり、塗りの器を使ってみようと思われた方もおられ、「お膳なんて自分の親が使ってなければ使わないわ」「器も、家で眠っているより、たまに使ってあげると喜びますよ」など言う話をしました。途中、八寸や小吸い物、湯樋が出て、最後にお煎茶をいただきました。お煎茶は第一煎を飲んでからお菓子が出て、その後第二煎をいただきました。第一煎は甘味があり、二煎目は渋みがあるようです。
懐石料理の調理実習の感想として、「日本古来からの食事に関心を持つことができました。日常の食事に1つでも取り入れたいと思います」「普段作ったことのない料理、とても参考になりました」などがありました。
ごはん(130g)
味噌汁:かぶ、赤味噌、白味噌、からし
お向う:鯛、大根、おくら、わさび、ポン酢
煮物椀:はんぺん、銀杏、栗、えび、椎茸、春菊、人参、ゆず
焼き物:なす、油、味噌、ラカント、卵黄
源平なます:大根、人参、干し柿
湯樋:精白米(5g)
香の物:たくあん、広島菜
果物:キウイフルーツ、巨峰、みかん