当院の木村栄養士が8月31日（日）札幌で開催された北海道マラソンの報告をしていただきました。70歳代で年代別2位となりました。
「暑かった！きつかった！ハプニングあり！！の北海道マラソン」
木村僖乃
4回目になる北海道マラソン出場しました。16000人が初秋を駆け抜けました。
8月の後半から体調を崩し、参加をやめようかと考えましたが、ホテル、飛行機のキャンセルを考えるともったいないが先に立ちオリンピック精神で出かけました。当日は気温22度 スタートの時はまあまあ涼しかったです。ここでハプニングがありました。出発までの待ち時間選手の後ろ姿のゼッケンを見ていて気がつきました。なんと私はゼッケンを前だけしかつけていません。「？！」落ち着いて考えてきっと受付で1枚しか入っていなかったのだろうと思うことにしました。（後でわかったことですが和美マネジャーがゼッケン2枚一緒につけていました）ブロックはDでスタート地点までは2分くらいでした。北海道マラソンは制限時間5時間で私のフルマラソン常時タイム4時間30分前後ですがこの時間で走る方が多く、前後はむらがる人人です。これが最後まで続きます。ですから給水がきついです。一度うまく取れず突き飛ばされあやうくころびそうになりました。７~８ｋｍあたりまでは順調に走り調子はいいかなと思いましたが、10ｋｍの給水でスポンジをとって首筋を冷やそうとして音楽のコードがひっかかり耳からぬけてしまいました。やりなおそうとしましたがダメで音楽はあきらめて走ることにしましたがこれがペースを崩すもとになり苦しいマラソンになりました。この当たりだったと思います。青森の木村先生が声かけてくださり抜かれていきました。｢先生今日私はダメです｣ 「大久保先生は？」「今日は診療で糖尿病教室です」の会話と記憶しています。
15ｋｍ当たりで和美マネジャーの姿を追い求めましたが見当たりません。マネジャーからカツ！！をいれて欲しかったのですがあきらめました。18ｋｍいよいよ難所の新川通りです。真黒なアスハルトが13ｋｍ続きます。天候がよく太陽がガンガン照りつけます。ひたすら耐えて走りました。もうマラソンは辞めよう！いい年をしてなんでこんなきつい目にあってまで走るのだろう？自問自答しました。11時頃が一番苦しかったです。めまいがするほど直射日光が頭にガンガンきます。水風呂に入りたいです。倒れる人がいます。救急車がきます。折り返して30キロのあたりでまだ折り返していない方に容赦ない放送がかかります。関門の制限時間残り19分に間に合いません方は丘の上に上がってくださいと。
35キロでマネジャーがいるはずですがやはり会えません。リタイアの文字がチラチラします。まあ！もうすこし踏ん張ろうと頑張りかけて38キロ地点で「TDJ！ TDJ！ 頑張って！！」とTDJのユニホームを着て眼鏡をかけた女性が大きな声で声援を送ってくださいました。今でもお顔はっきり覚えています。北海道マラソンはTDJの帽子、ユニホームを着なくてもよろしいと聞いていましたが、着ていてよかったと思いました。（暑さに備えて帽子も涼しいものを用意していましたが当日迷ったのですがTDJの帽子をかぶりました）不思議です。この声援で元気が出ました。和美マネジャーも必死で木村を捜したが見つからず、ひょっとしてリタイアして丘の上に上がったのではないかと思ったようです。
宮原さんがランナーアップデイトで私の走る状況をマネジャーに知らせてくれました。「もうすこしで小さいのが空色の帽子を被った木村さんが着くから」北海道マラソンは男性で大きなかたが多く、私などは見つけにくいようです。宮原さんのおかげでマネジャーは完走できそうなわたしをフィニッシュで安心して待つことができたようです。感謝です。ネットタイム4時間24分17秒で完走しました。翌日の北海道新聞では年代別2位でした。年代別5位くらいなと想像していました。昨年3位でタイムは今年の方が遅いのですが、昨年の2位のかたが39分台できっと体調が悪かったのでしょう。私もあまり体調は良くなかったのですが最後まであきらめずに走って良かったです。北海道マラソンは真夏にある非常に過酷なマラソンで性根はいります。完走した達成感がきつさをうわまわり又出場したくなります。
残り2日間観光で四季彩の丘と旭日岳散策コースで北海道の中央と北海道パノラマロードで動物園に行き、久々にライオンをじっくりみました。四季の彩りの丘は一面の花が紫、赤、黄色、ピンクと見事な絵に描いた美しさでした。帰省の当日魚市場で蟹を買いに行き乗ったタクシーの運転手さんに話しかけられ、観光で来たのかと言われ、北海道マラソン出場で来たことを伝えると北海道マラソンは完走することに意義がある、１位、2位は問題外であると。どうも姿形でかろうじて走ったのだと思われたのでしょう！和美マネジャーが順位をいうと歓声を上げて褒めてくれました。運転手さんの褒め言葉に気を良くして北海道を後にしました。
この2年間の完走率は80％だったようですが今年は78％台になったようで他の市民マラソンに比べてハードですが今後も年齢を考えて練習し元気を継続できれば来年も参加したいと思います。辛かったけど走りがいのある北海道マラソンでした。
