ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2017.06.17

山口県1型糖尿病患者会「山口会」講演会

DSC07076.JPG平成29年6月17日(土)午後3時30分より、山口市湯田のホテルニュー田中で、山口県1型糖尿病患者会
「山口会」の講演会が開催され参加しました。東京山手メディカルセンターの山下 滋雄先生が「医師として患者として、1型糖尿病について考える」というタイトルで講演をされました。患者さん、親御さん、学生、教員、医療従事者など
85名の参加者がありました。  


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午後3時半から午後5時過ぎまで、山下 滋雄先生による「医師として患者として、1型糖尿病について考える」と題して講演がありました。早稲田大学の哲学科を卒業した後に医師を目指し、医学部2年生、28歳の時に劇症1型糖尿病を発症。学生生活、就職、日々の医師としての糖尿病診療のことなど、これまでの経歴を紹介されながら、1型糖尿病治療の目指す所、いろんな対処法の講演がありました。時間もあっという間に過ぎていきました。

最初のスライドが昔のモービル石油のCMの一場面、鈴木ひろみつが出ていた「気楽に行こうぜ」から始まり、歌詞のようにのんびり行こうぜ、あまり焦らずコントロールをして行けば良いことの説明から入りました。糖尿病は人生や人格のごく一部ですべてではないこと。あまり血糖の変動にこだわりすぎないこと。

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ご自分の経歴を話しながら、どのように糖尿病をコントロールしていったか、あまり血糖測定をすることもなく、インスリンポンプを最初の頃自費で導入し、その当時の状況、最近はポンプを止めて、頻回注射にして、最近使用開始となった血糖測定「リブレ」の使用経験をはなしながら、日々の血糖変動がよりわかり、こまめに補正が可能となった。インスリン注射も「消毒」「針の交換」「空打ち」「衣服の上からの注射」など省略出来ることはしてもいいこと。人の進む道には希望、可能性、役割などを考えなが進めて行く。医師が患者であることの利点は患者の気持ちが共有できること、自分を実験台にして治療が出来る。
現在やっているサイクリングの話しをはさみながら、明日からでも可能な実践的な話しに、余り肩苦しく思ってやっていた肩の荷が軽くなるような話しでした。

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「ストレスの発散法」「インスリン注射のタイミング」「療養して行く上で転機なるようなイベント」「哲学科を卒業されて、そのことが糖尿病治療にどのように役立ったか」などの質問がありました。講演終了後も、講師の方と多くの参加者が個人的に挨拶や質問などで熱心に話しをされ午後6時過ぎまで続いていました。

その後は場所を変えて有志と演者の先生を囲んで6名で午後6時半から食事会をし、各々が簡単な自己紹介をして、講演や鉄道のことなど話しも弾みあっという間に時間が過ぎて、そろそろということで午後9時半過ぎにお開きとなりました。