ウェルネスクリニック

ウェルネスクリニック

内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2017.08.21

富士山登山に挑戦

富士宮口五合目.jpg当院の渡辺事務員が新年会で「今年達成したい目標を富士山登山」と宣言して、このお盆の休みを利用し、「富士山登山」に挑戦した報告をしてもらいます。

「富士山登山」挑戦、渡辺 事務員

今日の富士山.jpg

今年の新年会での目標を「富士山に登る!!」と宣言したので、お盆休みを利用して挑戦してきました。
8月12日(土)正午、柳井を出発。午後7時に岡山でツアーのバスに乗車し、翌朝8時には富士宮口五合目に到着。雲行きの怪しい中トイレを済ませ、身支度を整え、天候の情報を確認したりして、フリープランの私たちは標高2400mを早々に出発しました。30分程歩くと六合目の山小屋に着きましたが、雨が降り出したのでとりあえずレインスーツの上着だけを着て歩くことにしました。駆け足で下山してくる人をよけながら更に1時間順調に足を進め、新七合目に到着。雨は止むこともなく、とうとうレインスーツのズボンもはくことになります。

富士宮口五合目.jpg

しかもここからが苦行でした。日頃の低登山でもすぐに動悸がする私は少し進んでは足を止め、少し進んでは座り込み、を繰り返し、次の山小屋のある元祖七合目にあと少しという所で、ドクターストップならぬ前川ストップがかかってしまいました。前川さん「高度を少し下げて休みましょう」渡辺「大丈夫ですよ。」と自分ではいつもの顔のつもりで返しました。心の中では『動悸はいつもの事だし、一つ戻るより次のところまで登って休んだ方が…』と思いましたが、そこはお師匠さんの言うことを素直に聞き30分かけて来た砂利道を引き返しました。でも山小屋はただの休憩はさせてくれません。前川さんがお汁粉を注文し、私は許可をいただいて休ませていただく事ができました。1時間ほど休んで再出発。今度は腹式呼吸を意識しながら1時間半前に下りてきた道をゆっくり登り、到着した元祖七合目は高度3010mのところにあります。ここで家を出る前に娘が言った言葉が思い出されます。「この前、富士山に登った先輩(20歳そこそこ)が七合目なめとった??ってTwitterでつぶやいていたけどそこだけ大変だったんかな?」娘よ、そのとおりです。ここから八合目までは傾斜が急な岩場が続き、手の力もフル稼働でよじ登り、最後は心臓破れるかと思いました。そしてここでまたまた前川ストップです。「酸素濃度を測ってもらいましょう。」ここには衛生センターという救護所があり無料で診てもらえます。私たちの他に小学生の男の子が酸素吸入していましたが、過呼吸気味でそのうちに「気持ちが悪い、吐きそう」と奥の部屋(ベッドがあるのかどうかわかりませんが)に移動しました。私も酸素を5分くらい吸入したらすぐに回復し、若いお医者さんに「下山された方がいいですよ」と言われましたが、「携帯酸素を吸いながらもう少し頑張ります。ありがとうございました。」と心付けを少しお渡しして九合目に向かいました。この辺りで私たちより3時間近く後に出発したガイド付きツアーの人たちに追いつかれてしまい、宿泊の山小屋も一緒なので同じペースで進むことにしました。

胸突山荘.JPG

午後5時には到着予定との事でしたが、とにかく人が多く悪天候のせいもあり、最終的に九合五勺3590mの胸突山荘には午後6時前に到着。五合目を8時過ぎに出発したので約9時間半もかかってしまいました。山小屋での宿泊はいろいろありましたが次のまかないの時にでもお話します。そして夕食の時点で明日の天候も判断できかねるような感じだったのでとりあえず明朝午前3時起床を目指して就寝。3時になるとガイド付きツアーの人たち向けにガイドさんが今日の予定を発表します。「本日は現時点で天気の回復もなく、頂上に行っても何も見えません。昨日の濡れたままのレインスーツやグローブを身に着けて行くと、ここより気温が低いために低体温症のリスクがあり、その後の下山が厳しくなります。やむをえませんが登頂アタックを断念いたします。」というような事を言われたと思います。というのも寝ている間は全く大丈夫だった私の体は朝起きた瞬間からはっきり高山病だと認識してしまったからです。食堂からあがってくる朝食の焼き魚などの匂いに何十年か前に味わったことのあるつわりを思い出させ、頭痛止めを服用し最後には「私はここで待っていますから、前川さんだけでも登頂してください!!」と思わず白旗をふってしまいました。私たちはフリープランなので自己責任で先に進むことはできます。でも前川さんは首を横に振り、私の初富士山登頂はあと200m足らずというところで未完に終わりました。