ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2018.08.14

富士山登頂〜まとめ〜

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一生に一度くらいは日本一高い山「富士山」に登ってみたいとは思っていました。しかし「富士山は見る山で登る山ではない」、「ゴミ清掃登山をした」とかの話を聞くと、余り積極的に登ってみたいという気持ちはありませんでした。しかし昨年当院のスタッフ2名が富士山に登り、HPに掲載した記事を読んで、登ってみたくなり、今年の新年会で今年達成したい目標の一つに「8月に富士山登頂」としました。
今回の富士山登山でやりたかった事や知りたかった事のまとめをしました。

今回の富士山登山でやりたかったり知りたかったこととそれに対する答え、以下のような点です。
(1)「富士山は登る山か見る山か?」
(2)「ゴミ清掃登山をした」とかの話を聞くので「富士山はゴミがあってあまりきれいでないのか?」
(3)「混雑期のよく聞く、顔のすぐ横に隣の人の顔や足があるという、山小屋の宿泊事情はどんなか?」
(4)「山小屋や山のトイレ事情はどんなのか?」
(5)「スイスで3000m以上の山に鉄道で一気に上ったことはありますが、2000m以上の山には登ったことがなく、酸素の薄い状況はどんな感じか?経皮酸素濃度を測定し、自覚症状との関係を見る」
(6)「リブレを装着して、富士山登山の血糖の変動を調べる」
(7)「気温や湿度を各合ごとに測定してみる」
(8)「Team Diabetes Japan(TDJ)のTシャツを着て登る。」
(9)「山の物価は」
(10)「山の食事は」
(11)「装備について、何が必要で、何が不必要?」
(12)「日程について」
(1)「富士山は登る山か見る山か?」

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いわゆるポピュラーな登山道は5合目より上で、飛行機や遠くの高い山の頂から雲海の上に突き出た富士山、浮世絵や新幹線の車窓から見える富士山上部を見るとついつい見とれてしまいます。
実際は火山で、溶岩に由来する岩や大小の石ころばかりで、草は少し生えていますが、高山植物の季節の花が咲いているわけでもありません。
路面がゴツゴツして、つまずいたり、バランスを崩すのので、下ばかり向いて歩いて、時々すれ違う人の状況を確認している状態でした。休むときにこれまで来た道とこれから行く方面を見るくらい。自然を感じながらというよりは「次の何合目まで200mと表示があると、あともうちょっと」とか「ウエルネスパークなら200mくらいすぐなのにまだまだか」と修行のような感じでした。一人だったので、グループだと話しをしてまた違った感じなのかもしれません。遠くから見るほどの美しさの感動はありませんでした。

富士山は日本で一番高い山で単独峰で美しい山の形、山に興味のある人は一生に一度は登ってもいい山、そうはいっても生半可では登れない挑戦心をくすぐる山といったところでした。登ったことのない人にはいいチャンスがあれば「一生に一度は登ってみたら」、一度登ったことのある人には今度どこかで富士山を見たときには「自分があの頂上に登った」という感慨と「富士山は見る山で登る山ではない」の表現の意味が実感としてわかる。というのが答えでした。

(2)「ゴミ清掃登山をした」とかの話を聞くので「富士山はゴミがあってあまりきれいではないのか?」

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登山道には思ったほどそんなにゴミは多くなく、ペットボトル、たばこの吸い殻、レインコート、弁当の透明なプラスチックの箱が落ちているのを見る程度でした。ゴミの持ち帰りを推進しているためでゴミ箱はどこにもおいてありませんでした。

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そのため片手に空になったペットボトルやカップヌードルをプラスチックバックに入れて持ち歩く人にすれ違いました。下山する時に空のプラスチックバックを持って、ゴミを拾って下山する人がおり、登山口で「富士山クリーン月間」をしており、ゴミ袋を渡していました。行くときには気がつきませんでした。
(3)「混雑期のよく聞く、顔のすぐ横に隣の人の顔や足があるという、山小屋の宿泊事情はどんなか?」

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今回泊まった二つの山小屋は夏の中でも一番多い時期で、一人分の広さが半畳より少し広い程度でした。山で寝るところがないことに比べれば、良しとするといったところでした。「これもまた楽しい思い出」と思えばいいのでしょう。これくらいができないと、いわゆる本格的な山登り(日本の百名山の多くあるアルプスの山々)はできないのかもしれません。
そう考えると、山小屋ではありませんが、サンチアゴ巡礼のアルベルゲ(写真上の右側)で、大部屋、2段ベッド、男女混合、トイレ、シャワー共同というのはある意味恵まれた環境と思いました。それで素泊まりが10ユーロ前後(1300円)
(4)「山小屋や山のトイレ事情はどんなのか?」

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トイレはバイオをいかしたトイレで、洋式が多くあり、微生物の働きで堆肥に帰るような方式で、公衆トイレは100円、山小屋のトイレは200円が必要になっていました。想像していた以上にきれいだったです。
(5)「スイスで3000m以上の山(マッターホルンやユングフラウ)に鉄道で一気に上ったことはありますが、2000m以上の山には登ったことがなく、酸素の薄い状況はどんな感じか?経皮酸素濃度を測定し、自覚症状との関係を見る」

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上りはきつかったですが、それが酸素が薄いせいなのか、上りだからきついのはよくわかりませんでした。腕時計式の測定器をつけて、クリニックの機械とあまり数値に差はありませんでした。経皮酸素濃度を測定したのは歩いている最中ではないですが、座って測ると96%以上ありました。機械に問題にあるのかは不明です。クリニックの機械も持ってくればと思いました。
登山道の横でグタッと横になっている子供や大人がいるのは、やはり酸素の薄さもあるのだと思います。携帯酸素は持って行きましたが、使用しなかったのでその効果の程度はよくわかりません。
(6)「リブレを装着して、富士山登山の血糖の変動を調べる」
リブレを装着して、時々血糖を測定しましたが、食後がちょっと高めになる以外、登山の最中に血糖が下がるようなことはなく、100前後でした。(後日、リブレを外して、解析したときのグラフを追加します)
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(7)「気温や湿度を各合ごとに測定してみる」
気温はもっと寒いと思い、どれくらいの温度かを測定してみる事にしました。思ったほど高度が高くなっても、低くならず、上りはほとんど半袖Tシャツでした。持参したアーモンドチョコが柔らかくなっていました。下界のうだる暑さからすると快適でした。14日の朝、午前5時、ご来光を見る時の気温9度でした。日が照ると皮膚を指すような日光の強さを感じました。日焼け止めを塗りましたが、日焼けしました。
(8)「Team Diabetes Japan(TDJ)のTシャツを着て登る。」

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今回、13日富士山の頂上に登るときは、Team Diabetes Japan(TDJ)のTシャツを着て登りました。TDJのシンボルが日本を代表する富士山と日の丸だから、帽子と一緒に着ました。
映画か何かで言う「聖地巡礼」のようなものでしょうか。
(9)「山の物価は」

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6合目でペットボトルの水が300円、おしるこ500円、コーヒー400円。カップヌードルがお湯を含めて400円。パンが200円が大特価で100円。コーヒーがインスタントではなくドリップで、陶器の器だったのは落ち着いた気分になりました。
頂上でペットボトルの水が500円。下から持ってあがり、自販機の電気代もかかるので、こんなところでしょう。
通常の時間帯なら食事もできるようなので、少々高くてもと思い昼ご飯の準備はしていませんでした。家族で来ている人でコンロで湯を沸かして、カップヌードルを食べている人達を数組みました。
(10)「山の食事は」

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夕食は定番のカレーライス。朝は今回はご飯系でおむすびか白ご飯、おかずが鯖の味噌煮、トリの唐揚げやミートボールでした。野菜が少ないのが共通していました。野菜ジュースを持参するのがいいのかもと思いました。それもペットボトルではなく、パックに入ったのだと、飲み終わったあとに潰せて、ゴミの容積が減ります。
途中の山小屋でつめたい飲み物を売ったりしていたので、どの程度飲み物を持参するか。飲み終わったペットボトルのゴミのことがあります。
(11)「装備について、何が必要で、何が不必要?」

1)持って行ったもの
雨具、スパッツ、ハイカットトレッキングシューズ、ズボン、長袖シャツ1つ、フリース1つ、携帯用ウインドブレーカー、着替え(登頂用TDJのTシャツ)、靴下;五本指ソックスと厚手のソックスを1つ、TDJ帽子1つ、洗面道具(ヘアブラシ)、行動食(グラノラバー1つ、アーモンドチョコ1箱)手袋(メッシュと防水手袋を1つ)、ストック2本、ビニール敷き、傘、ヘッドライト、日焼け止め、ポケットティッシュ2個、リングメモノート、ボールペン、現金(トイレや自販機のために100円玉を多めに)、眼鏡に引っ掛けるサングラス、薄手のネックウオーマー(下りの砂埃よけ用)、ハイドレーション水筒とチューブ、キシリッシュ(歯磨きが出来ないので)、ギャッツビーのボディペーパとフェイスペーパー(入浴出来ないので、山小屋について汗を拭いたり、体を奇麗にするため)、水の入らないシャンプー(これも汗をかいた頭の髪のためにスプレー式)、携帯酸素、携帯PC(HP用の記事を書くため)

水1Lを加えると7キロくらいの重量になりました。

2)持って行って使用しなかった物
フリースと薄手のウインドプレーカー(思ったほど寒くなかった)、傘(使用するような状況の雨がなかった)、行動食(グラノラバー)、チョコレート(数個食べたが、思った以上に温かく、柔らかくなっていた)、ネックゲイター(砂埃はほとんどなかった)、スパッツ(ハイカットシューズだったので、小石が靴に入ったり、つけるほどの大雨がなかった)、ビニール敷き(山小屋の前に座る所があった)、サングラス(使用するほど長く、日差しに当たる事は無かった。日の出を待つ時には長く太陽を見つめていたのであっても良かったかもしれない。)、ギャッツビーのボディペーパとフェイスペーパーと水の入らないシャンプー(拭いてもまた同じTシャツをきると思うとまあいいかということで使用しなかった)、携帯酸素(止まっているときは何ともないので使用しなかった)
3)持って行かなかった物
入浴セット(駅のコインロッカーに入れていたが、入浴しなかった)、歯磨きセット(トイレを含めて手を洗ったりする水道や排水設備が無い)、携帯電気カミソリ(少しでも荷物を減らす事と気にしない事にした) 
3)今後の装備に着いて
ゴミの持ち帰りが進んでいるので、ゴミを入れるスペースの確保や場所(今回はザックの後ろのポケットに入れた)、 今回ハイドレーション水筒に1Lの水を入れたので、2個分のペットボトルは削減出来た、無くなれば薄くなるので、スペースをとらない。飲み終わった500mlの4本のペットボトルは潰したが、容積は占めた。 ゴミの量を削減し容量を減らせる工夫も必要。 ペットボトルの素材も飲み終わった後に潰しやすい、「い・ろ・は・す天然水」が良いと思いました。                                  
(12)「日程について」
今回、なるべく時間的なゆとりが取れるように山小屋2泊とした。予定外だったのは西日本豪雨のためJRが不通となり、前泊が必要になった。8月11日(土)から15日(水)までの盆休みの間の12日から14日を行程にしたので、少しゆとりを持って変更可能だった。
今回の登山で最高峰の剣ヶ峰(3776m)に登る、「お鉢巡り」をする、天気がよければご来光を望めたらと思っていました。装備と体力の訓練は準備できますが、酸素の薄い状態は準備ができずゆっくりと体をならすしかないので、到着した日は5合目からスタートし、6合目の山小屋で宿泊し、回りを散策して、体を慣らす事にしました。
夜の登山は天候が悪いと大変なので、日中に上りに1日、下りに1日とり、お鉢巡りは上りの日にするか、下りの日にするか、そのときの行程で変更出来るようにしました。1日で上りと下りをすると、時間に追われ、お鉢巡りをするかしないか決断しなくてはならなくなるので。そのため、上り初めの山小屋と頂上の山小屋を宿泊予約しました。最低限、上りの日は頂上に着けば良いので、気分的には楽でした。ご来光は天候次第なので、晴れる事を祈るしかありません。
最後に
今回の富士山登山には
昨年富士山に登った渡辺さんと前川さんから体験談を聞かせていただいたり、同じ目標を持つ中倉さんも加えて4人で一緒に広島の白木山に登山出来た事、7月に中倉さんが先発で同じルートを登ったHPの記事を参考にさせていただき、大変助かりました。そのおかげで今年の目標の一つ「富士山登頂」も達成出来ました。ありがとうございます。