令和3年7月12日（月）の調理実習は、初回シリーズの1回目で、「豚肉の照り焼き」を作りました。参加者は3名でした。

10時10分に参加者の方が集まり、調理実習がスタートしました。次に、矢野栄養士から献立の基本の説明がありました。当院で作る献立は500～600kcalが基本となっており、表1から表6、そして調味料と並んでいるのが食品交換表となっています。1単位は80kcalです。今回の献立では、表1はごはんと芋で合わせて3単位＝240kcalの栄養が摂れるようになっています。表3では豚ロースと焼き豆腐で合わせて2単位＝160kcalとなります。他にも、献立の基本には「だし汁」があります。だし汁をきちんととると減塩につながります。今回の献立では減塩のため、だしをしっかりとって調味するので、美味しいだしの味を感じてもらいたいとのお話がありました。
参加者の方で調味料をいつも手作りしておられる方がいて、今度焼き肉のタレの作り方を教えていただけることになりました。とても楽しみです。
その後、献立説明があり、それぞれ担当を決めて10時40分から調理を開始しました。

“豚肉の照り焼き”は、豚肉に下味をつけ、フライパンできつね色になるまで焼きます。付け合せはレタス、ブロッコリー、ミニトマトで、ミニトマトは参加者の方にきれいに飾り切りをしてもらいました。
“炊き合わせ”は、里芋がこの時期に用意できなかったので、じゃがいもを使用しました。じゃがいもを大きめに切り、今回は面取りをしました。人参は桔梗の形に抜いて下茹でします。さやえんどうは筋を取って塩ゆでします。鍋にだし汁と醤油を合わせ、焼き豆腐、じゃがいも、人参、しいたけを加えて落し蓋をして煮含めました。この煮物には砂糖をいれず、だしをしっかりとってこれだけで食べられるようにしてあるところがポイントです。

“酢の物”は、きゅうりは薄切りにし、塩もみして水気を切ります。みょうがは小口切り、わかめは水で戻しておきます。それをだし汁、砂糖、酢と和えます。
“澄まし汁”は、しめじとえのき、小口切りにしたねぎをだし汁で炊いて、器に盛り付けた後、細切りにしたねぎをのせました。
“果物”はりんごで、ところどころ皮を残し、1人1/4個を2等分にして紅葉とともに盛り付けました。

12時にできあがり、食べはじめました。みなさんの手際がよかったので、今回はご飯を花と扇の型に抜いて黒ごまとゆかりを乗せました。
今回の献立は、だし汁をしっかりとっているので、調味料を多く使っていないのが特徴です。炊き合わせも澄まし汁もだしが効いているので、美味しいととても好評でした。参加者の方のお話を聞くと、だしの取り方も家庭によってそれぞれ違いがありました。いりことだし昆布を使う方や、いりこは頭も内蔵も取らずにフードプロセッサーにかけてお味噌汁に入れる方もいらっしゃいました。フードプロセッサーにかけた物は冷凍保存しておけるのだそうで、家でやってみようと思いました。色んなだしのとり方があって面白いなと思いました。参加者の方でお肉がお好きではない方がおられましたが、この豚の照り焼きは美味しいので全部食べれたと言っていただき嬉しかったです。
食後のコーヒーをいただき、後片付けをし、また次9月にお会いすることを約束し、13時に解散しました。

献立　6.7単位（536kcal)
ごはん　精白米、黒ごま、ゆかり
豚肉の照り焼き　豚肉ロース、みりん、しょうが、しょうゆ、レタス、ブロッコリー、ミニトマト
炊き合わせ　焼き豆腐、じゃがいも、にんじん、しいたけ、さやえんどう、しょうゆ、だし汁
酢の物　きゅうり、みょうが、わかめ、だし汁、酢、砂糖
澄まし汁　えのきたけ、しめじ、花麩、小ねぎ、だし汁、しょうゆ
果物　りんご