令和4年10月28日(金)の調理実習は「ヘルシーえびかつ」を作りました。参加者は4名でした。
10時に参加者の方が集まり、調理実習が始まりました。
はじめに、木村栄養士から9月に行われた”中四国糖尿病療養指導スキルアップセミナー”についてのお話がありました。当院の調理実習の紹介をしました。発表内容がまとめてある資料をみなさんに見ていただきました。調理実習の参加者の方の感想で、「ここで習った初回シリーズのメニューのカレーライスが美味しいので、家でも作っています。」と言われた方がいます。初回シリーズのカレーは、カレールウを使わないヘルシーなメニューで、じゃがいもをすり下ろして作るカレーなのですが、その方は家でもじゃがいもをすり下ろして作っておられるとのことです、というお話を木村栄養士がしていると、「私はそのカレーの献立をやったことがないので面白そうだからやりたい。」という声が出ました。
次に、濱栄養士から今回の献立についての話がありました。「みなさん揚げものは食べますか?」の問いかけに「エビフライ、トンカツ。」という方がいらっしゃいました。「揚げ物は簡単だし、喜ばれるから週に1回はする。」とのことでした。今回の献立のメインディッシュ、ヘルシーえびカツは油で揚げずに、パン粉をフライパンで炒って、成型した後にオーブンで焼くので油を使わずにとってもヘルシーです。えびにはんぺんを加えることで食感も良くなりカサ増しにもなります。えびカツは1個75gで、油で揚げたものが140kcalです。ヘルシーえびカツは1個で80kcal、2個で160kcalとなるので油で揚げたものの約半分のカロリー摂取ですみます。
次に何がどのくらいの油を吸ってしまうのか?という吸油率の話がありました。素揚げで3%、唐揚げ5%、天ぷらやとんかつ、フライは10%です。やはり衣が大きくなるほど吸油率が上がっています。この吸油率を抑えるポイントは3つあり、1表面積を小さくする、2衣の量を薄く付ける、3パン粉の種類は生パン粉よりも乾燥が良く、キメが細かいものを選ぶことが大切です、という話がありました。
その後、献立説明があり、それぞれ担当を決めて10時45分から調理が始まりました。
”ヘルシーえびかつ”は、えびは食感が少し残るくらいに包丁でたたきます。玉ねぎはみじん切り、枝豆はさやから取り出します。(冷凍の場合は解凍しておく) 今回は剥き枝豆を使いました。レモンはくし形に切り、付け合わせのキャベツ、人参、きゅうりはせん切りにして混ぜ合わせておきます。今回使ったきゅうりは千切りにした後、多めの水に放ち、ザルあげして冷蔵庫に入れておきます。こうすることでピンとハリのあるきゅうりになりました。パン粉はフライパンできつね色になるまで乾煎りします。
ボウルにはんぺんを入れ、手で握りつぶすようにほぐします。えび、玉ねぎ、枝豆を入れて混ぜ、塩、こしょうを少々加えてさらに混ぜます。たねを等分に分け、成形してパン粉をつけます。220℃に予熱したオーブンで20分、更に220℃で5分焼きます。器に付け合わせの野菜、レモンと一緒に盛り付けます。
”ごぼうのきんぴら風”ごぼうはたわしできれいに洗い、ささがきにして水にさらしてアクをとります。人参は長さ3㎝の短冊切り、こんにゃくも3㎝の短冊切りにし、さっとゆでておきます。油揚げは油抜きをし、縦半分にして横1㎝幅に切ります。フライパンにごま油を熱し、ごぼう、人参、こんにゃくを入れ炒めます。
今回はひたひたの水を加えて野菜が柔らかくなったら、油揚げを加え炒め合わせ、調味料を入れて汁気を飛ばしながら炒めます。最後にごまとお好みで一味とうがらしを加えて器に盛ります。
”なめたけ和え”はほうれん草はゆでて、3㎝の長さに切り水気をよくしぼります。ボウルにほうれん草となめたけを入れてよく混ぜ合わせ、器に盛ります。
”ほたてのスープ”は、白菜の芯は繊維にそって長さ3㎝に切り、葉は食べやすい大きさに切ります。えのきたけは根元を切り落とし、長さを半分に切ります。ねぎは小口切りにします。鍋に水を沸騰させ、白菜、えのきたけ、ほたて水煮缶を汁ごと加えます。火が通ったら調味料を入れ、ひと煮たちしたら器に盛りねぎを飾ります。
”さつまいもようかん”さつまいもはふかして皮をむき、マッシュ状にし、裏ごしをします。今回やってみて、さつまいもを湯がいた方が水分が残って裏ごししやすいことが分かりました。耐熱容器に牛乳とパルスイートを入れ、人肌程度にレンジにかけます。別の鍋に水と粉寒天を入れて火にかけ、沸騰したら2分間煮溶かします。2つをを混ぜ合わせ、さつまいもを加えてよく混ぜます。
全体が混ざったら火を止め、容器に流して冷蔵庫で冷やし、冷えたら食べやすい大きさに切って盛り付けます。赤と青の紅葉を添えて完成です。
12時前に出来上がり食べ始めました。
第一声に「おいしい!」と声が出ました。
ある参加者の方は「今回の献立は全部が美味しいから全部家で作りたい。」と言われていました。気に入った献立があると、材料を帰りに買って帰るのだそうです。献立を考えた濱栄養士もとても喜んでいました。
”なめたけ和え”が簡単でいいねと好評でした。他にも小松菜でも、キャベツでもピーマンでも良さそうです。
”さつまいもようかん”もしっとり滑らかで美味しいと好評でした。今回のさつまいもは、”マロンゴールド”という鹿児島で栽培された品種を使ってみました。マロンゴールドという名前を聞いたことが無かったので調べてみると、あまり世に出回らない希少なさつまいもとネットで書かれていました。その名の通り、栗のような黄金色に発色するのが特徴で、しっとりとした滑らかな舌触りに程よい濃厚な甘さが魅力的なさつまいもでした。ゴールドと書かれているように綺麗な黄金色に火を通すと発色しました。裏ごしするのもしっとりしているのでやりやすかったです。綺麗な黄色のさつまいも羊羹になるので、なかなか良いねとなりました。
後片付けをし集合写真を撮って、次回1月にまたお会いすることを約束して、13時前に解散しました。
献立 6.63単位(530kcal)
ご飯 精白米
ヘルシーえびカツ えび、はんぺん、玉ねぎ、枝豆、卵、塩コショウ、パン粉、キャベツ、人参、きゅうり、レモン、ドレッシング
ごぼうのきんぴら風 ごぼう、人参、こんにゃく、油揚げ、酒、みりん、しょうゆ、砂糖、ごま、ごま油
なめたけ和え ほうれん草、なめたけ
ほたてのスープ 白菜、ほたて水煮缶、えのき茸、ねぎ、酒、塩、コショウ
さつまいもようかん さつまいも、牛乳、パルスイート、粉寒天