ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2023.01.27

第597回調理実習「山口県郷土料理」

令和5年1月27日(金)の調理実習は「山口県郷土料理」を作りました。参加者は7名でした。

10時に参加者の方が集まり、調理実習が始まりました。
はじめに新年の挨拶をしました。そして初めて参加された方、久しぶりに参加された方がいらっしゃったので簡単に自己紹介をしました。
次に木村栄養士から「標準体重の計算方法は知っていますか?」という問いかけがありましたが、わからないという方がほとんどでした。身長(m)×身長(m)×22で計算します。数年前までは標準体重と言われていましたが、2020年から目標体重というようになりました。また、年齢別に分けて計算するようになりました。理由として、サルコペニアやフレイルの予防があるそうです。特にフレイルの予防には栄養が大事で、高齢になると食事量が減り体重が減ることがあります。体重や食事量が減ると栄養が少なくなるので、ある程度体重が必要になるという話がありました。
献立説明の前に「山口県出身の方はいますか?」という問いかけに、ほとんどの方の手があがりました。しかし”いとこ煮”を知らない方が多かったです。郷土料理は、日持ちさせるために砂糖や醤油が多く使われているのが特徴です。今回は、調理実習用に少し工夫をして薄味にしてあります。
その後、献立説明があり、それぞれ担当を決めて10時30分から調理が始まりました。

”押しずし”は、錦糸卵を作ります。薄焼き卵を焼いて、冷めたら千切りにします。エビは下茹でして半分に切ります。酢蓮根を作ります。水煮のスライス蓮根を柔らかくなるまで茹で、甘酢につけます。しいたけの甘辛煮を作ります。しいたけを細かく切って、調味料と一緒に煮て冷まします。大葉は千切りにして穴子は1人2つ取れるように細切りにします。絹さやは茹でて5ミリ幅に切ります。
ボウルにご飯と酢、塩、ラカントを入れて切るように混ぜあわせて、うちわで扇いで冷まします。押しずしの型にレタス、ご飯、他の具材の順に重ねていき、これを2回繰り返します。
”けんちょう”は、豆腐をレンジにかけて水切りします。大根と人参は皮をむいていちょう切りにします。鍋に油を熱して、豆腐を崩しながら入れ、豆腐の水気が少し飛ぶ程度に炒め大根と人参を加えて炒めます。調味料を加えて、大根に味が染みるまで煮ます。

”いとこ煮”は、小豆の水煮にラカントを加えてかぶるくらいの水で柔らかくなるまで煮ます。戻した干し椎茸は、1人2つ取れるようにいちょう切りにします。
白玉粉は水を加えてこね、半量に食紅で色を付け、紅白の団子にして茹でます。だし汁に椎茸の戻し汁を加え、椎茸を入れて煮立て、薄口醤油と塩で調味し、小豆と蒲鉾を加えて一煮立ちさせました。器に紅白の団子を入れて、汁を注ぎ出来上がりです。
”ちしゃなます”はちしゃを洗って手でちぎり、水気を切ります。煮干しは頭と内臓を取って乾煎りし、粉末になるまでよくすり鉢で擦ります。そこにラカント、酢、味噌を加えて擦り混ぜます。しっかり揉み込みました。
”寒天よせ”は、柿の皮をむきミキサーにかけます。鍋に水と粉寒天、パルスイートを入れよく混ぜ、沸騰したら2分間煮溶かします。少し冷めたらミキサーにかけた柿を加えてよく混ぜ、容器に入れ冷蔵庫で冷やします。

みなさんのチームワークと手際がよく12時に出来上がり食べ始めました。
今回作りながら「懐かしい。母親がこうして作っていた。」としみじみと話されていた方がいらっしゃったのがとても印象的でした。
”寒天よせ”がみなさんにとても好評でした。今回は「あたご柿」を使いましたが、色がとても濃く甘かったです。口当たりもゼラチンを使っているかのようにとてもなめらかでした。柿がなければ、みかん缶や白桃缶などでもおいしく作ることができます。「孫に作ってあげようかな。」と話されている方もいらっしゃいました。
”けんちょう”は、家庭によって入れる具材がいろいろ違うみたいです。鶏肉、ちくわ、天ぷら、油揚げなど教えていただきました。どれもおいしそうなので作ってみたいと思いました。参加者の中で、初めてけんちょうを食べるという方がいらっしゃいました。実際に食べてみて「早速、今日家で作る!」と言っていただき、とても嬉しかったです。ここでは時間がないので、豆腐はレンジで水切りをすることが多いのですが、家でもやってみようという声が多かったです。
久しぶりに参加された方に今日の感想を聞いてみると、「家で一人でいても楽しくないから、今日は楽しかった。」と話されていました。コロナで外出を控えている方も多いので、息抜きのためにもこういう場は必要だと感じました。

食後に、木村栄養士が抹茶をたて、一緒に「ひがしや」の和菓子をいただきました。今回の和菓子は「柚子」という和菓子で、黄色がとても綺麗なお菓子でした。柚子の皮の凹凸も細かく表現されており、目でも楽しむことができました。中には白餡が入っていました。甘すぎない餡と柚子の香りがとても合っていてお抹茶がさらにおいしく感じました。上用饅頭は黒文字だとくっついて食べにくいので、手でちぎりながら食べるといいと木村栄養士に教えてもらいました。
後片付けをし集合写真を撮って、次回3月にまたお会いすることを約束して、13時過ぎに解散しました。

献立6,68単位(534kcal)
押しずし 米、蓮根、サニーレタス、干し椎茸、しそ、たらでんぶ、焼き穴子、えび、絹さや、卵、濃口醤油、ラカント、酢、塩
けんちょう 木綿豆腐、大根、人参、油、いりこだし、酒、ラカント
いとこ煮 ゆで小豆、ラカント、蒸し蒲鉾、干し椎茸、白玉粉、食紅、塩、薄口醤油
ちしゃなます サニーレタス、煮干し、麦味噌、ラカント、酢
寒天よせ 柿、パルスイート、粉寒天