今回サンチィアゴ巡礼第3弾として、令和5年(2023年)4月23日(日)から5月5日(金)まで、ビジャフランカ モンテス デ オカからレディゴスまで、150キロを歩きました。
今回の巡礼第3弾を振り返り
今年は、コロナの影響で3年間中断し、4年ぶりの3回目の巡礼となりました。全体としては、非日常で、世界中のいろんな人たちと交流でき、今回は一般の人の家に泊まらせてもらうハプニングも出来、楽しい時間を過ごすことが出来ました。
その日、行き当たりばったりで、宿もその日に決めて、多くのYOUと食事をしたり話をすることが出来たのは楽しく、一緒に食事をしたりして、いろんな経験した話しをきくことができました。道中でも知らない者同士が「ブエン カミーノ」を合い言葉に、共通の経験をすることが出来ました。
今回は3回目で、これまでの経験をもとに、荷物を何をどれくらい持って行けばいいか、どれくらいのペースで進めるか、無理をせず、安全にサンチアゴ巡礼することにしました。
行程
巡礼の行程を決めるために、日本語で書かれた、日本カミーノ・デ・サンチアゴ友の会の出版している「聖地サンチアゴ巡礼」と英語の「Camino de Santiago」という本を参考に、大体の1日の行程を決めていました。出発前に、少しでも荷物を減らすために、必要なページだけをコピーして、行程やアルベルゲを探すための参考にしていました。英語の本は、大体1日で進むであろう20数キロごとに分けて、途中の町との距離や高低差が表示されています。宿泊する町の略図とアルベルゲの位置があり、街に着いた時にアルベルゲを探すのに役立ちました。
3年間コロナの影響で巡礼を控えていた人達が、規制が緩和されて、過去2回より巡礼者が増加しています。増えるとアルベルゲのベッドがいっぱいになり、以前も宿を予約したり、荷物の運搬サービスもありましたが、宿を予約する人も増えて、予約せずに予定していた町に着いた時に探すのが難しくなっています。今回ブルゴスから出発して、21キロ地点のオルニージョスに着いて宿がなく、10キロ先まで行かないといけないことが1度ありました。
NHK BSプレミアム「聖なる巡礼路を行く〜カミーノデサンチアゴ〜」が2020年5月から6月に3部に分かれて放送され、今回行く巡礼路も取り上げられていました。ビデオに録画していたので、出発前にもう一度見ました。「サンアントン」のアルベルゲが電気もなく、水とプロパンガスのみで、一日12名のみ宿泊可能とあり、今回の巡礼で是非泊まりたい所で、そこに泊まれるような日程を考えていました。実際の泊まってみて、通常のアルベルゲとは違った楽しさがありました。テレビでインタビューを受けていたオスピタレイロの女性(モニア)はいませんでした。
家に帰って、もう一度ビデオを見直してみると、行く前には気がつきませんでしたが、泊めてもらったエドも数秒、アルベルゲで働いているところが、写っていました。
天候
実際に巡礼をした7日間の内、1日ほど夕方から夜にかけて土砂降りのことがありましたが、実際の巡礼は快晴が続き、午後晴れると暑いくらいでした。その為、雨具や傘を使用することはありませんでした。朝夕は少し涼しくなりますが、防寒用に持参したダウンジャケットを着ることはありませんでした。
荷物について
前回持って行った物以上は持って行かず、より軽くて、小さいものをさがし、今回はフリース(360g)をダウンジャケット(140g)にして、重さが220g減少し、容量も減りました。スパッツ(150g)も前回使うことはなかったので、持って行くのをやめて、合計370g減となりました。
今回、お好み焼きを自炊するため、お好み焼きセット、おたふくソース、生姜、イカ天、乾燥ネギ、乾燥桜エビ、青ノリ、花がつおなどで500g余分になりました。柿の種とオカキが350があり、合計850gとなりました。差し引き、前回より500g増になりましたが、食べてしまえば、減量になるので、持っていくことにしました。ザックを含めて、9.3キロになりました。
今年も荷物にはなりますが、小さなスケッチブックと、鉛筆、水彩鉛筆を持参しました。1日に一枚を15分くらいで、鉛筆で描くと書いたり消したりするので、一発勝負でボールペンで描き、簡単に水彩色鉛筆で簡単に色つけをしました。10枚描きましたが、なかなかバランスよく、一発で構図を決めるのはむつかしかったです。カメラで簡単に撮るよりは、よく対象を観察します。ちょっと空いた時間を潰すには気分転換にもなり、良かったです。
食事
今年も違和感なくどれも食べることが出来、滞在中にお米を食べることはありませんでしが、日本食が恋しいと思うことはありませんでした。
昼は大体、ボカディージョ、夕食は「遍路メニュー」、一皿目の候補から一つ、二皿目の候補から一つ、食後のデザートも一つ選択、飲み物は赤ワインのメニューでした。途中の休憩ではトイレ休憩を兼ねて、道沿いのバルでカフェオレやクロワッサンやケーキが多かったです。コーヒー系の飲み物はcafe con lechを飲みました。コーヒーをカップ半分入れてその後で暖かい牛乳を半分入れて、一番近いのはカフェオレだと思います。
前回、日本人の方が自炊するのを御一緒させていただきました。台所にある調味料を利用し、スーパーの食材を利用し、幾つかは日本から調味料を持参されていました。今回はあまり手のかからず、簡単にできるような「関西風お好み焼き」セット、おたぶくお好み焼きソースやその他の具材も持参しました。他の人とシェアして食べるのも面白い交流になりました。現地調達できる食材や保存(温度)を考えて、食事を決めないといけません。自炊している人を見ると、パスタとレタスとトマトのサラダが多かったようです。作りやすく、食材が調達しやすいこと、パスタなら茹でるだけなので調理も簡単で、ご飯を炊くよりは楽なことがわかりました。次回も今回のことを参考にして、1回くらい自炊できるような食事を考えてみたいと思います。
行動食は今年、「柿の種」、「亀田のつまみ種」の小袋を各々6袋持って行きました。自炊の時にデザート代わりにあげました。
電気
荷物の所でもありましたが、携帯やカメラの充電に困る事は無いので、電池式の充電機はもっていきませんでした。実際に充電したのはカメラもスマホは1回のみでした。
シャワー
一般的にシャワーヘッドは天井か壁に固定式が多く、ハンドシャワーの所もありました。今回は水のみは無く、温水が出ました。前室がないところがほとんどで、カーテンで仕切られたのみです。衣類置きの棚はなく、今回もS字状フックを持参し、着替え用と濡れたものを入れるスーパーのビニール袋2つを引っ掛ける用にしました。
ボディーソープとシャンプーを容器に小分けして持参しました。シャワーのハンドルにカゴが下げてあるところもありますが、ほとんどの所で何もなく、容器を床に置いて洗うたびに取るようになります。吸盤付きの容器もあり、日本で出張の時に持って行ったことはありますが、途中で外れたりすること。重さと大きさを考えて、次回までに、吸盤付きの石鹸置きのような軽くて小さくていい方法を考えたいと思います。
今回ズボンは、トレッキングパンツとアルベルゲと寝る時用にランニングの長ズボンを持参しました。前室はないく、もちろん足拭きマットもなく、床も足底も濡れている状態で、長ズボンを濡らさないように履くのは難しく、短パンがあった方がいいようです。
洗濯
今回は手洗いで3回、洗濯機使用は3回でした。前回と同じ大きさの洗濯石鹸を持参しましたが、Tシャツのように面積の広いものは洗いにくく、次回までに簡単にできる工夫が必要です。日当たりがよくないと夕方までに乾燥しないので、アルベルゲに着いた時間と干す場所の日当りが重要でした。どこでも洗濯機があるとは限らず、しない時もありました。洗濯機用の洗剤の子袋は8つ持って行きましたが、余りました。洗濯物が乾かなかった時に部屋干しにするために、荷物にはなりますが、細いロープがあった方が便利でした。
COVID-19
マスクは3つくらい持参しました。しかし羽田空港からパリ行きの飛行機に乗ってからはマスクを外して、スペイン滞在中、帰りの飛行機で羽田空港に着くまでは、ずっとマスクはしませんでした。街中や飛行機の中でもマスクをする人はいませんでした。唯一、フロミスタのバルに入った時に写真のような「マスク、手洗い、咳、密接」などのポスターが貼ってありました。多分以前のを貼りっぱなしにいていたのだと思います。
巡礼をしてみて、小さな村ではあまり人の活動がなく、アルベルゲに泊まる人達が唯一の経済活動になっていたのではと思われるところが多く、コロナが最盛期には巡礼する人もおらず、病院や診療所も見当たらず、大変ではなかったかと、想像されました。
トイレ事情
アルベルゲはウオッシュレットはありませんが、洋式の水洗で清潔です。問題は前回と同じく、巡礼の途中で、バルくらいにしかトイレが無く、公園や教会などにトイレもなく、公衆トイレもなく、生理現象はどうしようもなく、男性はまだ物陰でいいですが、女性は深刻な問題です。途中、急に物陰から出てきたり、しゃがんでいるのを見て見ぬ振りをしたりで通り過ぎていきました。大体1日の日程と街の位置を考えて、休憩やトイレの時間を考えて進みました。
スペイン語
サンチアゴ巡礼のために、テレビのスペイン語講座を見て勉強してきました。まだまだ思っていることがさっと出てこなかったり、聞いたことのある単語だが意味が思い出せなかったりしました。特に店のレジの会計で、数10ユーロ数10セントと言われて、さっと数字がさっと理解できないことが多かったです。短い期間とはいっても現地で生活できたことは、生のスペイン語が聞けて、スペイン語の勉強への強い動機付けとなりました。
次がいつになるかはわかりませんが、少しずつ語学や体力、行程に対する準備をしていきたいと思います。是非また行きたいイベントとなりました。その時にはまた報告します。