令和3年1月15日(金)の調理実習は「精進料理」を作りました。参加者は5名でした。
10時に参加者の方が集まり、調理実習がはじまりました。はじめに、1月から新しい栄養士が加わったので自己紹介をしました。次に、木村栄養士から精進料理についての話がありました。肉、魚、卵が使えないので、だしを取るときもかつお節やいりこではなく、昆布や干し椎茸でだしを取ります。また野菜の中でもニンニク、ねぎ、ニラ、らっきょう、ノビルなどは刺激が強い野菜なので使うことができないそうです。その後、今日の献立の説明があり、それぞれ担当をきめて、10時30分から調理に取り掛かりました。
“ささげごはん”は、蒸してあるあずきを使いました。洗ったもち米に分量の水と塩を加えて軽く混ぜ、あずきを入れて炊きます。
“うなぎかば焼きもどき”は、水切りした豆腐をすり鉢ですります。そこにすりおろした山芋と片栗粉、塩を加えて混ぜます。それを焼きのりの表面にぬりつけ、竹串でうなぎに見えるように整えて油で揚げます。たれを作りからめて、粉山椒を振ります。
“ごまとうふ”は、葛粉に水を加えて溶かし、練りごまを加えて火にかけます。20分ほど練り続け、生地が鍋底から離れるようになったら型に流し入れ、ラップをして冷まします。適当な大きさに切り、わさびを添えます。参加者の方が力いっぱい練ってくれました。
“酢の物”は、大根と人参を4センチ長さの幅広い薄い拍子切りにして、大根は塩を振り、人参はゆでておきます。水気をきり、調味して盛り付けます。
“さつまいもとみかん煮”は、さつまいもは皮ごと輪切り、みかんは皮をむいて輪切りにします。鍋にさつまいもと水、甘味料、塩を加え柔らかくなるまで煮ます。みかんを加え軽く煮て、そのまま冷まして味を含ませます。水でもどした干し椎茸をしょうゆと砂糖で煮たものを一緒に添えました。
“菊花豆腐の吸い物”は、豆腐を5ミリ幅の格子状に切り込みを入れてお椀に盛ります。だし汁にブナピーを入れて軽く煮て、しょうゆで味を整えます。豆腐の入ったお椀に注ぎ、松の実、クコの実、三つ葉を添えます。
“苺の豆乳寒”は、分量の水に粉寒天、甘味料を入れて煮溶かします。そこに豆乳を加えて、苺を入れておいた型に注ぎます。冷やして器に盛ります。
12時10分にできあがり食べ始めました。
参加者の方が松の葉を飾った箸袋を作ってきてくださったり、椿の花をたくさん持って来てくださったので、新年最初の調理実習がとても華やかになりました。
今回は、食べながら参加者のみなさんのおすすめのレシピの話になりました。
1つめは、間引いた人参の葉ときのこや玉ねぎ、えび、ちりめんじゃこなどの具材に米粉と卵を入れて混ぜて焼くと、お好み焼きみたいになっておいしいみたいです。お好みソースをつけるとさらにおいしいらしいです。
2つめは、料理番組からヒントをもらって、白菜でお好み焼きを作ったらおいしかったというお話がありました。キャベツを使わなくてもおいしく作れるみたいです。
3つめは、お正月などで残った黒豆とチーズをワンタンや餃子の皮で包んで揚げるとおいしいみたいです。黒豆の甘さとチーズの塩気で何もつけなくてもおいしく食べられるらしいです。
どれも新鮮なアイディアで作って食べてみたくなりました。
精進料理の食後に、木村栄養士が抹茶をたて、一緒にひがしやの”花びらもち”という新春の和菓子をいただきました。裏千家で食べられているお菓子みたいです。通常はかたいごぼうが入っているお菓子ですが、今回は特別に黒文字でも食べやすいように柔らかく煮て、手間と時間をかけて作ってくださいました。白とピンクの色合いが可愛らしく、ごぼうの香りがふわっとして、とてもおいしく頂きました。患者さんが持って来られた「ふきよせ」も添えました。
その後にコーヒーもいただき、後片付けをし、また3月にお会いすることを約束し、13時40分に解散しました。
献立 7.63単位(610kcal)
ささげごはん もち米、あずき、塩
うなぎかば焼きもどき 木綿豆腐、山芋、焼きのり、片栗粉、しょうゆ、みりん、ラカント、ほうれん草、みょうが
ごまとうふ 葛粉、練りごま、塩、わさび
酢の物 大根、人参、パルスイート、酢、薄口しょうゆ、ごま、昆布だし
さつまいもとみかん煮 さつまいも、みかん、干ししいたけ、パルスイート
菊花豆腐の吸い物 絹ごし豆腐、ブナピー、昆布だし、薄口しょうゆ、松の実、クコの実、三つ葉
苺の豆乳寒 苺、粉末寒天、豆乳、パルスイート