平成27年10月10日(土)から12日まで3日間、山口県1型糖尿病患者会「山口会」の秋のキャンプが周南市の奥にある大田原自然の家で開催され参加しました。全日、部分参加で127名の参加がありました。
10月10日(土)
午前中診療をして、車で現地に向かいました。カーナビの調子が悪く、大体の方向はわかっていたので、道になりに進んでいきましたが、途中曲がるところを見落としてしまい、見覚えのない風景となり、消防署で場所を聞いて、いつもの道に戻り、午後3時に現地に到着。ちょうど開会式の後の集合写真を撮っている所に到着。写真を撮ってゲームをして子供たちはヘルパーとアイスブレーキング。子供たちは竹から箸作り、親御さんやOB、OG、スタッフは情報交換会。親御さんからは「発症されたばかりでまだ先がわからないことや、こちらが言ってもなかなか言うことをきいてくれないこと」など日頃困っていることの話があったり、OBやOGからは「自分たちも小さい頃のことは特に思春期は親の干渉はいやだったが、今は感謝していること。」などの話に、親御さんもその言葉に安心をされたのではないかと思います。親や医療関係者が言ったことよりも、同じ世代の人たちと交流を持つことで良い刺激になり、出来るようになることなど話がありました。
屋根裏部屋のあるログハウスの1階で就寝。マット、毛布、間にシーツをしいて、山の中で寒そうなので、寝袋に入って寝ましたが、寒さで目が覚めることはなく、午前5時半まで寝て、もう一寝入りして、午前6時15分に起床、後かたづけをしました。天気予報は当初曇りから晴れでしたが、地面が少し濡れ、天候も曇り空で、雨がいつ降りだしてもおかしくない様な状況でした。
午前中は昼の食事用のロコモコ丼の調理実習と昼の間食のためのピザ作りを、子供と大学生のヘルパーとペアで作っていました。時間が経つにつて、初対面のヘルパーや子供同士が遊んだりして、打ち解けてきていました。
各食前には血糖測定とインスリン注射、大人の糖尿病患者でインスリンの注射をいやがったり、なかなかうまく思ったように生活が改善出来ない方には、子供達のガンパっている様子をみたら、いろんな言い訳をしているのを考え直すのではと思いました。
昼食後はウオークラリー、山の中を地図と矢印をたよりに回り戻ってきました。その後は午前中に作ったピザが焼かれて完成しており、みんなでいただきました。
その後は歯科検診と盛りだくさんの内容。夕食を取って、糖尿病教室、入浴。キャンドルサービス、親御さんは情報交換会。午後11時には就寝しました。遅い人は午前1時過ぎまで話をしていたようです。
10月12日(月)
午前6時起床。今日が最終日、午後2時の閉会式まで、残り半日と少し。天候は曇り、少し雨がパラっと降ったりの状態。布団をたたみ、掃除をして、血糖測定をして、午前8時から朝食。少しずつ青空が見えて来て、3グループに分かれて、栄養教室の後は餅つき、火を起こし、釜で水を沸騰させて、もち米をむして、臼でこねた後に、子供達が二人で餅つきをして、出来た餅を丸めていきました。日頃餅つきや丸めたりすることもなく、楽しんでいました。
午前11時過ぎからはグループに分かれて糖尿病教室。昨晩の糖尿病教室が「災害に備えて」のテーマで、今日は「シックデイの対応」。あらかじめ内緒に、サプライズで途中で非常ベルが鳴って、避難訓練の予定になっていました。糖尿病教室の途中の11時25分突然ベルが鳴りだし、必要なものを持ってすぐにグラウンドに避難することになり、教室から廊下に出て、玄関に向かいました。小さな子は事情が分からず、靴がないと泣き出したりしながら、パニックにはならず、スムーズに集合出来ました。グラウンドに集まって、インスリンを持ち出すことが出来たかの確認をして、日頃からの準備が重要であることの説明がありました。
昼食前の血糖測定までに時間があり、血糖測定の部屋で製薬会社の人達(MR)も含めたスタッフが昼前の空腹時の血糖を測定をして、106や110とギリギリ高めだったりして昨日の晩の交換会で食べ過ぎたり飲み過ぎたからと言い訳を言ったり、中に201もありショックを受けている肥満のMRの男性がおられ、「若い肥満者にはやはりSGLT2阻害剤でしょう」といつもMRの方に言われていることを言うと、「食事と運動に気をつけて痩せます」との返事に回りから笑いが起こったりしていました。
血糖測定とインスリン注射をして、昼食。1型糖尿病を発症して3日目で入院中の子供さんがお母さんといっしょに外出して参加されており、まだどうして良いかよくわからず、お母さんの初めてのインスリン注射やお子さんも回りの子供達のしているのを見て、まだまだ怖くて出来ない状態でした。4歳の子供さんがお父さんと一緒に血糖測定をしたり、注射をしたり。毎回のように「イヤイヤの儀式から回りに励まされながらの血糖測定とインスリン注射」の様子など、食前の風景が見られました。それ以外の時間では病気は感じさせず、元気に走り回っていました。同じ年代の子供達と接したり、親御さん同士の交流もあり、3日間と短い間でしたが、今回は天候も良く、いろんな貴重な経験が出来たのではないかと思います。集合写真を撮って解散となりました。