ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
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2018.05.02

スペイン・サンチィアゴ巡礼2018(第1弾ー7)

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5月2日(水)現地時間(日本時間から7を引く、日本時間(現地時間に7を足す)
サンチィアゴ巡礼第1弾として、平成30年4月26日(木)から5月6日(日)までフランスのスペインとの国境近くにあるサンジャンピエドボー(SJ)からスペインのエステージャまで120キロを遍路しました。日本との往復の航空券だけ手配し、宿泊は行き当たりばったりで遍路宿(アルベルゲ)を探して、最終目的地のサンチィアゴコンポステーラ(SCP)を目指して進むことにしました。
5月2日はパンプローナから23.5キロ先にあるプエンテ・ラ・レイナまでいきました。

午前4時半起床。3階の調理室が明かりをつけても周りに影響せず、テーブルもあるので、そこで昨日の記事を書きました。午前6時頃には起き出してゴソゴソする音が聞こえだし、出発する人もいます。寝袋をたたみ、出発の準備。朝食は午前7時から向かいのバルで食券を持って行き、ジュース、コーヒー、クロワッサン、ラスク、ケーキの簡単な食事をして、午前7時20分に出発をしました。午前6時くらいに早く出発して早く目的地に着く方が楽で、前の日に食べ物を購入してささっと食べるのがいいのでしょう。食事のついているところは午前7時頃開始と遅くなりますが、これも楽しみと思い、取るようにしました。天候は曇りで、明るい空も見えたりしていました。急な天候の変化に備えて念のためこれまでのように雨具を来てスタート。
市庁舎の前を通り、旧市街を過ぎていくと徐々に建物が近代的になり、函館にもあった五稜郭のような五角形の城塞の石垣のある公園の中を通り過ぎ、ナバラ大学の構内を通り抜ける頃に通学する若い女性と多くすれ違い、今日が平日であることを思い出しました。

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市街地を抜けると、今日越えるいくつも風力発電の風車が立ち並ぶ山が見えてきました。今日の最大のポイントで、左から右へかけて、なだらかに低くなっており、どこが山越えの峠なのか道が見えないか、目を凝らしますが、よくわかりません。少しずつ山が近づいて来ています。天候も青空が出てきて、快晴となり、これまでで最高の天気となりました。周りが麦畑の土の道が少しずつ上り坂となり、雨具では暑くなってきました。途中で雨具の上下を脱いで、Tシャツとなり体が軽く、涼しくなりました。途中の集落にバルがあり、休憩でコーヒーを注文し、トイレにも行き一段落。峠の茶屋のように多くの人が一休みしていました。江戸時代の東海道などに茶屋のあった理由がよくわかりました。

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上りが続くに連れて、道が右側の低い方の尾根に向かっており、結局はパンプローナ市街から見えた風車の一番右端のところが峠になっていました。最後にきつい坂がありましたが、振り返るとこれまで歩いてきた風景が見え、パンプローナの町が盆地になっていることがよくわかり、疲れが癒されました。
午後0時頂上に到着し、よく巡礼の紹介の中に出てくるモニュメントがあり、風車のゴーと風きり音が聞こえる中、休憩をしました。峠の反対側にはこれから向かう平原が広がっています。峠を越えると下り坂ですが、急で大小の石のある砂利道で歩きにくく、スピードを上げることも出来ず、滑らないように逆に足に負担がかかっていました。毎日何百人もの巡礼者が下るので、平らになるはずなのに、誰かが毎朝石をばらまいているのではないかとうらめしく思いました。
いくつかの小さな町(集落)を通り過ぎ、午後2時、今日の目的地であるプエンテ・ラ・レイナ(Puente la reina)の町に到着しました。町の名前は訳したとおり「王妃の橋」で、王妃が昔巡礼者のために川に橋を架けたことに由来し、石造りの「王妃の橋」があります。メインストリートが石畳の道でその両サイドに石造りの建物が並び、教会、広場、バル、店がある、よくあるヨーロッパの古い町並みのたたずまいでした。なんとかアルベルゲも見つかり、シャワーを浴び、洗濯をして一段落つきました。
街中を散歩してみることにしました。この町はいくつかあるサンチィアゴ巡礼路の内のフランス人の道とアラゴンルートが合流するポイントで、合流地点に巡礼者の銅像があり、これも巡礼の紹介の時によく写真が載っています。

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午後7時からアルベルゲで夕食、遍路宿なので、宿泊者はみな巡礼をしている人たちで、テーブルを囲んで食事をします。今回はブラジル、ドイツ、オーストリア、スペインのカナリア諸島からきた夫妻(自分たちの後ろにいる)、全員で7名が同じテーブルとなりました。最初は初対面でどこの誰かもわからないYOUばかりで、特に日本だったら緊張したり、構えたりしますが、食事とアルコールが進むうちに打ち解けてきて、楽しく食事が出来ました。一日同じコースを歩いてきて、男女、年齢、社会的な職種や地位は関係なく、自由にいろんな国の人と話が出来るのも、この巡礼の楽しさの一つです。
よく外国人は積極的とか外向的というイメージがありますが、外国は多民族国家、白人、黒人、黄色人種、いろんな由来の民族や、最近だと移民や難民など、日頃からそんな状況に接していることの結果なのだろうと思います。よく国際化に対応と机の上での、語学や歴史などの知識の勉強のようになってしまいますが、巡礼のようにまずはいろんな人と接して、それから必要なことを補充しながら勉強することも重要であると実感しました。
今日も巡礼そのものはテクテクと歩きながら、「ブエン カミーノ」と声をかけあり、抜いたり、抜かれたりしながら、顔見知りとなり、同じきつさを体験して、一緒に食事をして、話をし、寝ていきながら、何かが変わっていくのだろうと思います。午後10時に就寝。
本日の移動は6時間30分、23.5キロ、91.7キロ地点、SCPまで688.8キロ地点。