平郡島は柳井市に属し、柳井港から南に20キロ、フェリーで1時間40分のところにある、人口370人の島です。平成30年11月18日(日)平郡島東から平郡島西に向けて縦走しましたが、途中で道がわからなくなり、平郡東に戻りました。
島の北側には東と西を結ぶ舗装された道路があり、南側にも道路はありますが、現在は使用されていないようです。今回は島の中央を走る、大嶽(おおだけ)、大滝山、深山(ふかやま)、長深山(ながふかやま)を東から西へ縦走路があります。
本来はエコツアーという企画があり、チャーターされた船でツアーガイド付きで周防大島から平郡西に向かい、西から東に縦走する予定になっていました。しかし、10月に貨物船が大島大橋に衝突して、交通規制や断水があり、企画は中止となりました。そこで個人的に柳井港から連絡船に乗って縦走することにしました。日帰りでは時間的にあまり余裕がないので、前日に宿泊して早くスタートすることにしました。
最初平郡西の唯一の旅館に連絡しましたが、釣り客でいっぱいということで、平郡東にある民宿を予約することができました。そのため、ツアーとは逆の東から西へむかう縦走となりました。
平郡島と柳井を結ぶ連絡船は一日1往復(午前が往路、午後が復路)。平郡島へは午後4時半に柳井港を出発し、午後5時半平郡西、午後6時10分に東に到着。帰りは平郡東が午後2時、西が午後2時40分、柳井港に午後3時40分に戻ってきます。乗り遅れると翌日まで帰る方法がなくなります。
11月17日(土)
午前中診療をして、準備をして、クリニックを午後3時半に歩いて出発、途中の7ー11で明日の昼ご飯を買って、午後3時50分柳井港に到着。切符を買って、後は出発までフェリーのデッキで時間を過ごします。午後4時半出向、柳井のダイヤモンドヘッド琴石山を後にしながら、西の山に日も沈みはじめ、サンセットクルーズです。
午後5時半平郡西に着く頃には暗くなり、街灯がついているのがわかるくらいでした。さらに40分乗って午後6時10分平郡東に到着。外は真っ暗です。街灯が所々にある中をあらかじめ地図で場所を探していたので、港から歩いて10分で今日宿泊する「民宿大野屋」に到着。明かりが少ない分、星が多く見えています。
夕食を先にいただき、ご飯、味噌汁、刺身(イカ、タコ、あじ)、メバルの煮物、サザエと海の幸づくしをいただきました。トイレも洋式、ウオシュレット付き、風呂の湯船の大きくゆったりとはいることができリラックスすることができました。午後8時もう何もすることもなく、ブラタモリをみて、午後9時過ぎには就寝。
11月18日(日)
午前5時過ぎに起床。今日の天気予報は夕方から雨になるようですが、午後まではもちそうです。午前5時には町内放送でシューベルトの「野ばら」が流れ、島の朝は早いようです。午前7時出発の予定で、午前6時半に朝食をお願いしていました。ご飯、納豆、海苔、味噌汁、ハムエッグ、サラダ、焼き魚と朝から盛りだくさんでした。昼食用のおむすびも作ってもらえることになりました。
支度をして、民宿の人が登山口まで車で連れて行ってもらえることになり、宿を午前7時に出発。民宿の方の話によると、天気がよければ正月に初日の出を見るために大嶽に登るそうです。登山口のある神社に午前7時5分に到着、スタートしました。枯れ葉が落ち、石ころがあったり、一部がけ崩れで登山道が狭くなっていたりと急な登り坂がつづき、ツタが延びて、足やストックに絡まりながら、歩きにくい登山道でした。足もとに注意しながら、道しるべになっている枝に巻き付けてある赤や青いテープを見落とさないように進んでいきました。
今日は平郡西へ午後2時半のフェリーに間に合うように縦走の予定。途中のペースを考えて間に合いそうになければ、東に戻って午後2時のフェリーに乗ることでした。登山道としてはあまりポピュラーではなく、民宿に方に聞いても大嶽の先のことはよくわからないようです。途中には地元の小学生が描いた案内板も何カ所かありました。
午前8時に大嶽の山頂に到着。まずまず予定通りのペースでした。頂上から平郡東の町並みを見下ろすことができ、日の出は海からでるのではないかと思います。休憩をしてここからが大滝山、深山へ向けての問題のルート。まずは頂上を少しくだって平郡西へ向けてのルート探し。行きの時には分かれ道の標識はありませんでした。なんとか別の方向にテープが付いた木を見つけ、そちらに向かって進んでみました。今回、地図は持ってきていますが、はっきりした登山道は書いてなく、GPSがあればもっとわかりやすかったのかもしれません。
今回道に迷わないために黄色いテープを持ってきていました。所々の赤や青のテープの貼ってある枝に一緒に張り付け、迷って戻ったときにさっき来たルートがわかるようにしました。林の中の同じような景色で、枝に付いたテープだけを頼りに先に進んでいきます。途中からテープが見つからなくなり、引き返したりして、別の道に生きますが、そこもテープが無くなっており、方向がわからなくなってきました。そんなこんなで、大嶽をスタートして1時間が経過し、このペースでは平郡西までは時間内にいけそうにないので、今回の縦走はここまでして、東まで引き返すことにしました。
スタートして3時間、午前10時過ぎに東の港に戻ってきました。出航する午後2時までは4時間近くあり、民宿の方が「五十谷(いや)三島には海岸や牛の放牧されている。」ことを言っていたので、行ってみることにしました。東の町から峠を越えて反対側の湾にあり、そこに行ってみました。峠を越えると放牧されている牛が見え、さらに下ると牛舎もあり、子牛もいました。さらに下り海岸に午前11時20分到着。キャンプ場にもなっており、トイレやシャワーの建物もありました。海岸もきれいで、沖には祝島、八島も望め、民宿で作ってもらった弁当を海を見ながら食べることにしました。
海岸の端に軽トラックが止まっており、海辺を見ると潜ったり浮き上がったりしている人影が見えました。岸に大きな袋を持って戻ってきました。目の前を軽トラックが通り過ぎる時にサザエがいっぱい荷台積んであるのが見えたので、サザエを捕っていたのでした。海岸には「許可無くサザエやアワビと取ると刑罰がある」と注意書きの看板があり、地元の方が漁をされていたのでしょう。海岸は自分一人しかおらず、綺麗なプライベートビーチを独り占めしていようです。弁当を食べた後は昨日7ー11で買ったチョコレートとフルーツバウンドケーキをデザートにしました。昨日くるときにコーヒーを飲むためにコンロとモンカフェを持ってこようかとおもいましたが、コースはあまり眺めもよくなく、重たくなるので持ってきませんでした。持ってくればもっと楽しめたのかもしれません。今度ゆっくり絵を描いたり、本を読んで過ごしたいです。
それから港に戻ってくると午後0時半過ぎ、帰りのフェリーの切符も買い、フェリーも朝の便(午前10時10分着)がそのまま接岸しています。午後2時出港までに1時間以上ありますが、乗船は午後1時40分からということで町中を歩いてみることにしました。交番、郵便局、JA、現在数人の小学生がいる新築の建物の平郡東小学校、島の港の町並みを歩いていると偶然、当院に通院中の患者さんと出会いあいさつと今日平郡に来た理由、今度の受診日などの話をして別れました。おみやげの小さな店があり、平郡産のひじきとテングサを販売しており、おみやげに買って帰りました。予定通り午後2時にフェリーが出向し、柳井港に午後3時40分到着しました。到着する頃には小雨が降ってきました。
縦走は達成できませんでしたが、また次回エコツアーで企画があれば参加してみたいです。ゆっくりとした一日を過ごすことができました。