令和3年3月29日(月)の調理実習は「精進料理」を作りました。参加者は5名でした。
10時に参加者の方が集まりました。献立説明の前に、木村栄養士から精進料理についての話がありました。肉、魚、卵が使えないので、だしを取るときもかつお節やいりこではなく、昆布や干し椎茸でだしを取ります。また野菜の中でもニンニク、ねぎ、ニラ、らっきょう、ノビルなどの刺激が強い野菜は使うことができないそうです。
精進料理は動物性食品を使わないため調理の油は植物油となり、植物油にはコレステロールが含まれていないので、コレステロール値が高い方にもおすすめだそうです。その後、今日の献立の説明があり、それぞれ担当をきめて、10時30分から調理に取り掛かりました。
“ささげごはん”は、蒸してあるあずきを使いました。洗ったもち米に分量の水と塩を加えて軽く混ぜ、あずきを入れて炊きます。
“うなぎかば焼きもどき”は、水切りした豆腐をすり鉢ですります。そこにすりおろした山芋と片栗粉、塩を加えて混ぜます。それを焼きのりの表面にぬりつけ、竹串でうなぎに見えるように整えて油で揚げます。たれを作りからめて、粉山椒を振ります。
“ごまとうふ”は、葛粉に水を加えて溶かし、練りごまを加えて火にかけます。20分ほど練り続け、生地が鍋底から離れるようになったら型に流し入れ、ラップをして冷まします。適当な大きさに切り、わさびを添えます。
“酢の物”は、大根と人参を4センチ長さの幅広い薄い拍子切りにして、大根は塩を振り、人参はゆでておきます。水気をきり、調味して盛り付けます。
“さつまいもとみかん煮”は、さつまいもは皮ごと輪切り、みかんは皮をむいて輪切りにします。鍋にさつまいもと水、甘味料、塩を加え柔らかくなるまで煮ます。みかんを加え軽く煮て、そのまま冷まして味を含ませます。水でもどした干し椎茸をしょうゆと砂糖で煮たものを一緒に添えました。
“菊花豆腐の吸い物”は、豆腐を5ミリ幅の格子状に切り込みを入れてお椀に盛ります。だし汁にブナピーを入れて軽く煮て、しょうゆで味を整えます。豆腐の入ったお椀に注ぎ、松の実、クコの実、三つ葉を添えます。
“苺の豆乳寒”は、分量の水に粉寒天、甘味料を入れて煮溶かします。そこに豆乳を加えて、苺を入れておいた型に注ぎます。冷やして器に盛ります。
12時にできあがり食べ始めました。
矢野栄養士が桜を持ってきてくださったので、春らしい食卓になりました。
献立の中の“うなぎのかば焼きもどき”が参加者のみなさんからとても好評でした。特にタレが美味しいから帰ってからまた作ってみると言っていただけました。とても嬉しかったです。
今回はエディブルフラワーを参加者の方が持って来てくださったので、うなぎのかば焼きもどきに添えました。黄色や紫が入ることで一気に華やかになりました。食用のお花と、普通のお花は何か違いますかと聞いてみると同じ品種だということが分かりました。食用のお花は農薬を使っていないのだそうです。
精進料理の食後に、木村栄養士が抹茶をたて、一緒に和菓子の「ひがしや」の”祝い桜”をいただきました。見た目は薄いピンクでだんだんと外に向かって濃くなっていました。中に白あんが入っており、白あんの中には桜の葉を細かく切った桜の葉が入っていました。桜の香りが強く、甘さも程よくてとても美味しかったです。みなさんもとても喜んでいらっしゃいました。
集合写真を撮って、後片付けをしてからまた5月にお会いすることを約束し、13時に解散しました。
献立 7.63単位(610kcal)
ささげごはん もち米、あずき、塩
うなぎかば焼きもどき 木綿豆腐、山芋、焼きのり、片栗粉、しょうゆ、みりん、ラカント、ほうれん草、みょうが、
ごまとうふ 葛粉、練りごま、塩、わさび
酢の物 大根、人参、パルスイート、酢、薄口しょうゆ、ごま、昆布だし
さつまいもとみかん煮 さつまいも、みかん、干ししいたけ、パルスイート
菊花豆腐の吸い物 絹ごし豆腐、ブナピー、昆布だし、薄口しょうゆ、松の実、クコの実、三つ葉
苺の豆乳寒 苺、粉末寒天、豆乳