ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2021.07.08

クリメシ(まかないー176「料理の味を引き出すササニシキを使って精進料理」)

平成26年3月より月2回「まかない」を始め、NHKの「サラメシ」を真似て、「クリメシ」と名付けました。令和3年7月8日(木)は「料理の味を引き出すササニシキを使って精進料理」で、12名が参加。3分間スピーチは大久保院長。

今回のまかないは、10、11月の調理実習の献立の試作をしました。
“精進握りずし”は、〈すしめし〉はササニシキをといで分量の水を加え、30分以上おいてから炊きます。ごはんが熱いうちに、よく混ぜた合わせ酢をまわしながらご飯を切るように混ぜ、うちわであおいでつやを出します。
ミディトマトは半分に切って中身を出して、また半分に切ります。こんにゃくは縦方向に切り込みを入れ塩ゆでします。しいたけはかさの裏側か2cm間隔で浅く切り込みを入れます。網焼きし、調味料にくぐらせ軽く焼きます。
すし飯は食べやすい大きさに握りそれぞれの具を乗せます。椿の葉とすし生姜を形良く乗せて器に盛ります。
“飛竜頭”は、豆腐を水切りします。干しシイタケ、きくらげは戻してみじん切りします。人参もみじん切りにします。小鍋にシイタケの戻し汁、分量のみりん、醤油を合わせ具材を煮て味を含ませます。
水切りした豆腐を山芋のすりおろし、塩、片栗粉を擦りこませたら汁気を切った具材を混ぜます。1人2個分になるように分けてぎんなんを2個ずつ入れ小判型に丸め、中温の油で揚げます。付け合わせにレタスを添えて盛り付けます。

“大根と厚揚げの煮物”は、大根は面取りし、米のとぎ汁で下茹でします。人参はねじり梅にし、下茹でします。厚揚げは斜めに切り、湯通しします。
大根と人参、昆布とだし汁を鍋に入れひと煮立ちしたら甘味料を加え、醤油で調味します。別の鍋に厚揚げと煮汁を加えて炊きます。器に盛りゆずの皮を添えます。
“水菜とリンゴのフレンチサラダ”は、水菜は3cm長さに切り、リンゴはくし型に切ってから皮ごと1mm厚さに切って塩水に浸けて水気を切ります。人参は皮をむいてピーラーで短冊に切り素揚げします。ボウルにドレッシングの材料を混ぜ合わせます。水菜、リンゴ、人参を器に盛り、いただく直前にドレッシングをかけます。
“よもぎの赤だし”は、よもぎ麩は戻して1人1個あて厚めに切ります。出汁を煮立て、よもぎ麩と赤だしを加えます。器によもぎ麩がのぞく程度にだし汁を注ぎ、からしを添えます。
“柿のコンポート”は、今回は柿が無かったのでリンゴで代用しました。リンゴを切り分け、ラカントとレモン汁を入れて炊きます。柔らかくなったら器に盛ってミントを添えます。

まかないアンケート(計12名)

1.好きな果物は何ですか? りんご:3名、みかん:3名、柿:4名、梨:7名、焼その他:8名 (オレンジ、ぶどう、メロン、もも、いちご、スイカ、バナナ)
2.腹何分 腹8分:1名、腹9分:3名、満腹:8名
3.今日のまかない、星いくつ 全員星3つ
4.感想:握りすしは見た目も綺麗でお米がおいしかったです。握りすしは1つが大きいので半分ずつでもいいかなと思った。具材もすしめしに合っていてさっぱりとして良かったです。こんにゃくがイカのようでびっくりです。
飛竜頭がどんなものかと想像できずにいましたがとてもおいしかったです。ぎんなんがアクセントで良かったです。
フレンチサラダ、さっぱりとした味付けで食べやすかったです。よもぎ麩は初めて食べました。もちもちしておいしかったです。

3分間スピーチ(要旨)「糖尿病学会でラジオ体操のことを発表しました」大久保 院長
今年5月にweb開催された糖尿病学会で、「ラジオ体操は期待に反して、食後血糖を低下させなかった」というタイトルで、ライブ配信で発表しました。その時の発表スライドを提示します。ライブといっても、あらかじめ音声入力されたスライドをアップロードしておきます。発表当日は指定された時間にzoomで入室をして、発表時間にスライドが流され、質問があればそれに答える形式でした。
口演の流れは実際の場合とほとんど一緒で、タイトル、COI、目的、方法、結果、考察となっていますが、今回はCOIの後に自己紹介のスライドを1枚入れるようになっていました。スライドの例が提示してあり、顔写真、職歴、職種などを入れるようになっていました。他の人の発表を見ると、自己紹介を説明する人はおらず、一瞬スライドを見せるだけの人が多くいました。


今回、発表は運動がテーマなので、自分はホノルルマラソンに参加していることを写真と紹介文にしました。発表時間が7分、質疑応答が3分と一人10分の持ち時間で、ゆっくりと説明はできず、自己紹介は30秒程度でした。

方法
令和2年2月に当院に通院中の患者さん9名に来ていただき、ラジオ体操(第1と第2)のDVDを見ながら体操をしました。体操をせずに食事をした場合と比較して、食前30分または食後60分に行なった場合の、血糖、インスリン、中性脂肪、遊離脂肪酸の経時的変化を調べる。検査の間は座位で安静にしました。
食事はごはん150g、目玉焼き、みそ汁、409kcal、食物繊維1.3g。
採血は食前30分、食直前、食後30、60、90、120、180分の7回行う。

結果と考察
ラジオ体操による食事前後の血糖、インスリン、中性脂肪、遊離脂肪酸の変動は、体操をしない場合と比較して、有意な差は認めませんでした。
食前30分に体操をした場合と食後60分に体操をした場合も体操のタイミングによる血糖の変動の差は認めませんでした。
ラジオ体操第1(4.0メッツ、3分13秒)、ラジオ体操第2(4.3メッツ、3分8秒)の運動強度は中等度ですが、時間が短時間で、65キロの体重で消費カロリーが30kcal弱と少ないことが、今回ラジオ体操により食後の血糖を有意に低下させなかった原因と考えられます。
そのため食前と食後の体操によるタイミングの差による血糖への効果の差も認められませんでした。
運動は血糖降下作用だけでなく、サルコペニアやフレイルの予防、認知症の予防、心肺機能の維持、免疫力の低下予防など多くの効能があり、今回のラジオ体操による急性の血糖降下作用に有意な減少は認めませんでしたが、ラジオ体操の継続による慢性効果の検討が必要です。
コマ切れ運動も有効と言われますが、「チリも積もれば山となる」、チリの重さの測定(効果の評価)には試験前のコンディショニングを安定化させておく事が小さな変化をとらえるためには重要な問題と考えられました。

献立 561.1kcal(7.02単位)
精進握りずし ササニシキ米、塩、酢、パルスイート、トマト、かいわれ、こんにゃく、生姜、しいたけ、薄口醤油、みりん、青しそ、すし生姜
飛竜頭 木綿豆腐、乾しいたけ、きくらげ、人参、ぎんなん、つくねいも、塩、みりん、濃い口しょうゆ、油、レタス 片栗粉
大根と厚揚げの煮物 大根、生揚げ、昆布だし、パルスイート、薄口しょうゆ、人参、ゆず
水菜とりんごのフレンチサラダ 水菜、りんご、人参、果実酢、レモン汁、粒入りマスタード、塩、はちみつ
赤だし 昆布だし、よもぎ麩、赤だし、からし
りんごのコンポート りんご、ラカントs、レモン汁、