ウェルネスクリニック

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内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2023.04.28

スペイン・サンチィアゴ巡礼2023(第3弾ー6)

4月28日(金)現地時間(日本時間から7を引く)
昨日は今日の予定の10キロを余分に歩いたので、今日はオンタナスからサンアントンまでの、5.7キロでした。

午前4時20分起床。時差がとれてきたのか、昨日は長く歩いて疲れたせいか、少しずつ目が覚めるのが遅くなっています。顔を洗って、食堂のテーブルで、昨日の記事を書きました。午前6時過ぎに、台湾からの女性が入ってきて、これまでの経過の話をして、歩くスピードは速いのに、宿泊は一緒だったりします。昨日の夕食におらず、たずねると夕食の時間が遅いためと言っていました。コーヒーとビスケットを食べており、これが朝食のようです。隣のアルゼンチンから来た女性はコーヒーとカップケーキをたべていました。

オンタナスのアルベルゲで朝食
宿泊した部屋(半地下で、2段ベッドが3つ)

午前7時から朝食、事前に予約していた人はレストランでビュッフェ形式、当日の人は受付のところにあるパンを選んで、飲み物を注文して、ロビーのテーブルで食べるようになっていました。ゆで卵、オレンジジュース、クロワッサン、デニッシュ、カフェオレを注文し、昼食用にボカディージョを2個テイクアウトにしました。巡礼では荷物を次のアルベルゲに送ってくれるトランスポーターの制度があり、朝には荷札の着いた荷物が集まっています。そうすると身軽な服装で歩くことができます。

次のアルベルゲに運んでもらう荷物
アルベルゲを出発

今日は5.5キロ先のサンアントンなので、ゆっくりすることが出来ます。アルベルゲからオンタナスの村を簡単に描いて、午前8時半に出発しました。町のなかを歩いていると、アタプレエルカで同室だったフランス人の女性とばったり出会い、これまでのことを聞いて、叔母が日本人と結婚して、日本に住んでいること、日本語も少し勉強し日本に行く予定だったがコロナの影響でキャンセルになったことを聞き、途中までいっしょに歩いて、別れました。午前10時20分には本日の宿泊予定のサンアトンにつきました。

アルベルゲのあるサンアントン

修道院のあとで、その一角にアルベルゲが併設され、12ベッドのみで、電気はありません。プロパンガスで調理をするようです。以前のBSの番組で「サンチアゴ巡礼」をやっていて、ここを取り上げていて、今回是非泊まりたいと思っていたので、距離は短いですが、昨日10キロ余分に歩いたので、ここでゆっくりすることにしました。手続きをして、ベッドを決め、荷物を片づけて、一段落しました。ベッドのある部屋は2段ベッドが6つあり、12名が泊まれるようになっています。電灯は無いので、隣の食堂の天窓のみからの灯りとなります。トイレとシャワーは別の部屋にあり、鍵がかかり使用したい時にオスピタレイロに言って開けてもらうようになっています。料金は寄付のみで、各人の自由です。夕食と朝食も付いています。

2段ベッドが6つ
天窓からの光が唯一の灯


食堂の前にテーブルを置いて、コーヒーとリンゴを寄付で売っており、遍路する人も建物を眺めて、写真を撮ったりしていました。コカコーラの自動販売機はあり、完全に電気が来ていないなわけでは無いようです。今朝アルベルゲで買ったボカディージョとコーラをテーブルで食べて、ゆっくりしていると、男性から「日本人の方ですか」と声をかけられ、今回の巡礼で初て会った日本人でした。何人かの日本人には会ったことや、今回の巡礼のことを話しして、先に進んでいかれました。

日本からの男性と一緒に

記事を書いたり、修道院のスケッチをしてのんびりと過ごすことが出来ました。毎日歩くばかりでなく、時にゆっくりと一カ所に過ごすのもたまにはいいかなという感じです。

そうこうしていると地元の男性が隣に来て、何にしようするかわかりませんが、抽象的な絵に木枠を作り、額を作る作業を、電動ノコとねじ回しを持ってきて、作り始めました。自分たちに話しかけて来ました。絵の真ん中は太陽を示し、その周囲を2重の螺旋の線がある絵の説明や、どう関係するのかわかりませんが、物理学のファラデーの法則のファラデーのことを話し始めました。飼い犬も一緒について来て、ご主人の様子を見ながらウロウロしています。地元の人と面白い会話を楽しむことが出来ました。ピカソ風のクレヨンで描いた絵ももらいました。

左の絵を木枠を作り、固定して額をさらに周りにつける作業を隣でしていた、話しかけけてきた面白い地元の男性。上はもらったピカソのようなクレヨンで描いた絵。

今回、日本の食事を夕食に作って、そこにいる人たちとシェアして食べることにしました。「日本風トルティージャ」と言えばわかりやすいだろうと関西風お好み焼きを作ることにしました。スーパーでお好み焼きの粉、おたふくソースや具を、荷物になりますが、持参しました。現地調達は卵、キャベツ、肉が必要になり、うまく調達できるかが問題です。今回このアルベルゲで作ることにしました。たまたま隣町のカストロへリスに自転車で行くので、何か必要なものはあるかといわれ、冷蔵庫はないので、肉の代わりにベーコンにしました。「キャベツ、ベーコン、卵4個」を買ってきてもらうことにしました。3軒くらい店を回ったそうですが、キャベツは無かったそうです。たぶん、それでは作れないと思ったのか、卵もベーコンも買っていませんでした。なかなか作るいいタイミングがなく、荷物もかさばっているので、卵、肉、キャベツなしのお好み焼きを作ることにしました。

夕食用にお好み焼きを作る
卵、キャベツ、肉なしのお好み焼き

午後6時半から、台所で作り始めました。プロバンのガスコンロがあり、鍋に水と粉を溶かし、具には桜エビ、イカ天、ショウガと天かすを入れて混ぜて、フライパンで2枚作り、おたふくソール、花がつお、アオノリを降って完成。夕食で各々4等分にしていただきました。夕食はサラダとパスタ、赤ワイン、買い物に行ってくれた女性がお菓子を買ってきていたので、それがデザートになりました。

電灯がなく外で午後7時からみんなで夕食

日本から持ってきた「おかきの詰め合わせ」と「柿の種」もみんなに配りました。午後7時から外のテーブルで、ワインで乾杯し、自分の国では乾杯をこういうといいながら、食事が始まりました。さっきの男性もおこぼれをもらい、アメリカ、イタリア、オランダやスペインから人達と一緒に、いろんな話を、外が暗くなった午後10時前まで盛り上がってすることができました。

午後8時過ぎに、モルドバから来た母親と息子さんの2名が来て、もうパスタはなく、サラダとリンゴを夕食にして、話に加わり、息子さんは日本に興味があり、昨年のワールドカップで日本の観客が試合の後掃除をしてきれいにして帰ったことに感動していました。村上春樹の「ノルウエーの森」が訳されて読んだこと。モルドバ出身の作者がソビエトや東欧のことを書いた本が日本語に翻訳されて、出版されたことを紹介してくれて、今度帰国して読んでみようと思いました。モルドバはルーマニアの隣にあり、NATOには属していないこと、国内の一部にロシアの領土の地区があり、今のウクライナ情勢は他人事ではないなどの話を聞きました。モルドバの名前は聞いたことがありますが、どこにあって、どんな国なのか初めて知りました。
みんなで洗い物と後かたづけをして、電気のない部屋のベッドに戻り、就寝しました。そのときに何か隣でごそごそとする音が聞こえましたが、そのまま寝てしまいました。

今日は5.7キロでした。