ウェルネスクリニック

ウェルネスクリニック

内科・生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧)・甲状腺を診療する柳井市の病院です。

トウニョ
〒742-0021 山口県柳井市柳井1547-1
2015.11.10

2015ユニセフ西宮国際ハーフマラソン その後

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平成27118日(日)に兵庫県で開催された2015ユニセフ西宮国際ハーフマラソンのハーフに参加しまし、雨の中の大会となり、久しぶりのハーフを2時間を切る1時間58分10秒で完走しました。しかしゴールした直後にハプニングが起こりました。

11月8日(日)

ゴールのアーチを越えて、計測マットを踏んで、腕時計のストップウオッチを押したところで、目の前が一瞬真っ白になり、意識がなくなると思いながら、後はわからなくなりました。次に目が覚めたのが、救護テントのベッドで目の前に救護担当の人の顔が上からのぞき込んでいて、「さっきAEDした」ことを話しかけられ、生年月日や名前をたずねられてきました。救急車で、隣に兵庫医大病院があり、そこの救急外来に搬送されました。点滴ルート確保、採血、心電図などの検査をストレッチャーに横になった状態で受け、ICUに移動し、心臓のカテーテル検査(心カテ)を受ける事になりました。意識は清明で、痛みも胸の苦しさもなく、無いのは数分間の意識の無かった間の記憶のみ。倒れた時にはゴール地点の周りは大騒ぎになったのでしょうが、その喧噪も聞こえなかったし、三途の川も見えず、過去の出来事が走馬燈のように巡ることもない、臨死体験でした。まあこのまま死んだら、高齢者の方の望む苦しまない「ピンピンコロリ」の理想的な死にかたという感想でした。

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心カテは末梢の血管に細いところはあるものの、バルーンやステントで拡張することもなく終わりました。今後は内服薬の投与で経過をみることで、経過観察のため入院となりました。とりあえず、月曜日と火曜日の診療はキャンセルするように家に連絡をし、予約患者に連絡してもらうようにしました。心カテ後ICUに戻り、今晩はベッド上で安静にて様子観察となりました。

 夜に家族が病院に到着、担当医より説明を受け、当時の状況を話し、自分が昨日泊まったホテルに問い合わせて、宿泊可能とのことで、一安心。マラソン大会であずけた荷物も病院に届けられ、洗面や衣類、本など当座のことは問題なくなりました。ただメガネがどさくさで無くなり、常にまわりがかすんで見えたりする不便さがありました。 

最初は酸素マスクをしていましたが、それもなくなり、心電図モニター、酸素飽和度の器具を指先につけ、呼吸数のモニター、血管ルート確保のための点滴、ベッド上安静で、経過観察となりました。ベッド上のエアマットは横になるには快適ですが、座位は可なので、座ると安定せず、PCで記事を書いたりするには、メガネのないことも加わり、長続きがしませんでした。排尿のためのバルーン留置はなかったので良かったのですが、排尿を寝たままの状態でし瓶にするのは、なかなかできにくいものでした。午後10時消灯で、途中1時の看護師の見回りの時に目が覚めましたが、午前5時まで熟睡できました。 

119日(月)

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午前8時朝食、コッペパン2個に低脂肪牛乳、マーガリン、オムレツが出てきて、たぶん夜の臨時オーダーの食事で、糖質多めの500kcalくらいのカロリーくらい。血液検査があり、担当の医師の来室、病状説明があり、本日心エコーをして、夕方にまた今後のことを説明をするとのことでした。48時間くらいは経過観察ということで、特に何をするわけでもないので、本を読んだり、PCで記事を書いたりして、時間を過ごしました。一番の不便さは管に繋がれいて体を動かしにくく、ICUということもあり、室内を歩き回れないこと。ちょっと鞄の中の物を取ってもらうのもナースコールを押さなければならず、ついついまあいいかと思いやめとくことにしていました。排尿もいつもより長めの間隔でするようになりました。

 

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昼食から正式な病院食が始まり、栄養表示のカードが付けられ、630kcal、ご飯160 g、酢豚風、エビシューマイ、小松菜ゴマ和え、キウイで、糖質104g、塩分2.7g

心臓病食1600、塩分6g。糖質66%と糖尿病食よりは糖質が多め。塩分16gですが、味の薄さは感じませんでした。生食の点滴がルート確保のため時間50mlではいっており、1日1.2Lなので、点滴で塩分が10.8g入るので、まあちょっとねというところもありますが、特に心臓や腎臓に問題はないので、良しとしました。大会の主催の産経スポーツの方が面会に来られたようですが、ICUということで、看護師さんより名刺のみ受け取った事情をうかがいました。

 

午後になって、面談の時間になり、家族が来て、クリニックの状況の報告、これまでにあったことの話をして、時間を過ごしました。テレビも、新聞もなく、ICUなのでしょうがなく、こちらの都合では明日には退院できると都合がいいし、クリニックのことも気にはなりながら、まあ心身共にのんびりすることにしました。夕方主治医の先生との面談があり、明日午後退院し、今後は地元の病院に通院して、経過を見ることになりました。点滴もなしになり、ルートのみへパ止め。また少し自由になってきました。午後10時就寝しました。

1110日(火)

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食べて寝ているだけですが、朝まで熟睡。身支度や本を読んだり、午後には退院。午前中主治医の先生の来室あり、今日の説明があり、あとは退院の準備をして、体を拭いて、着替えて、午前11時前。今一番したいことは泥まみれで走って、そのままなので、早くシャワーを浴びてすっきりしたいこと。病院を退院して、柳井に午後5時前に戻ってきました。

 人生初の入院。ちょうど倒れたのが、ゴール地点で、救護テントがあり、隣には兵庫医大もありラッキーでした。 AEDの処置がなければ、亡くなっていたのかもしれませんが、良い経験が出来た2日間でした。胸骨の痛みが少しあり、たぶん心マッサージを受けた後遺症だろうと思います。今後、他の人が倒れて心マッサージをしたりAEDをする場合に、今回のことは貴重な体験になると思います。これからは循環器内科の先生と相談しながら、また今後の人生を考えながら、体調を整えることにします。またHPに報告していきます。